第10章 アルバレス帝国編
第46話 真相
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を奪ってしまうこと。そしてメイビスの師匠ともいうべき存在であること。そのゼレフから教わった黒魔術『ロウ』を未完成の状態で使用し、仲間と共にマグノリアを救ったこと。その影響でメイビスもアンクセラムの呪いにかかり、成長しない身体になってしまったこと。
マグノリアを救ったのち、マカロフの父であるユーリ、悪魔の心臓のマスターハデスを名乗ることになり、かつフェアリーテイル2代目ギルドマスターとなるプレヒト、聖十大魔道士序列4位のウォーロッドの4人でフェアリーテイルを立ち上げたこと。当時は、各領主の通商権争いによる戦争が相次ぎ、戦争中であったこと。自身にかかったアンクセラムの呪いのせいで、マカロフの母であるリタを殺害してしまったこと。そして、2人は呪いを解くために共に歩むことを決意したこと。…しかし、メイビスのゼレフに対する愛が足りず、メイビスだけが仮死状態となり死んでしまったこと。
そして、その仮死状態となったメイビスの身体は、プレヒトの手によって蘇生用のラクリマに封じ込められたこと。そして、天才と言われたプレヒトが、メイビスにかけられたアンクセラムの呪いに気付き、これを秘匿としたこと。
そして、プレヒトの類まれなる頭脳と知識、メイビスの不老不死がもたらす半永久的な生命の維持…それが融合し、説明のつかない魔法が生まれる。それは魔法界を根底から覆す魔法…。それが、永久魔法『妖精の心臓』であった。
メイビスの話を聞いた皆は、まるで固まったように驚いて見せる。
「そして、アルバレス…ゼレフはこの妖精の心臓を用いて、三天黒龍に対抗しようとしている…」
「…逆に言えば、そうでもしないと倒せないってことか…三天黒龍は…」
「そんな…」
メイビスの言葉に、グレイとジュビアが苦悶の表情を浮かべながら言葉を発した。他の皆も同様な様子で、黙りこくったように静寂が生まれる。そんな中、メイビスはスッと2階へと視線を移す。
「アレンさん…あなたは4年前、意図せず100年前の世界に転移を果たした…。そしてそこでゼレフと出会い、共に行動していた…」
メイビスが小さくアレンに向けて呟いたことで、皆の視線はメイビスからアレンへと移る。
「…その通りです…」
アレンは抑揚をつけず、言葉を発する。
「…あなたが来た過去は、私とゼレフが丁度疎遠になっていた頃…。そして再び私とゼレフが関わりを持った頃には、すでにあなたは元の…いえ、この時代に戻っていた…」
「ああ、あなたとはお会いしませんでしたね…初代」
アレンの言葉を聞き、メイビスはゆっくりと目を閉じる。
「当時、ゼレフは私に語ってくれました…。アレンさんのことを…」
その言葉を聞き、皆は些少の驚きを見せる。
「ええ、そうでしたね…」
「…ゼレフにとって、あなたは唯一の親友…そして、あなたにとってもゼレフは友と呼ぶべき
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