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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第10章 アルバレス帝国編
第46話 真相
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すんでのところで難を逃れた。
それでもクリスティーネへと砂の魔法を用いて攻撃を仕掛けてくるアジィールに、ラクサスはとんでもない規模の落雷を浴びせる。そうして完全にアジィールの追跡を逃れたマカロフとエルザ達は、再会を喜び合っていた。
「それで、アレンは探し出せたのか?」
「痕跡を辿っては見たのだが…ダメだった…」
「…そうか…」
エルザは、ウル達がアレンの捜索をしていたことを聞き、その結果を聞いたが、それが失敗していたことに、些少の落胆を見せる。そんな時だった。
「おい…まさか…あいつは…」
グレイが遥か遠方から飛来する赤い火の玉のようなものを見つける。それは信じられないような速度でこのクリスティーネに近づいてくる。その様子を見て、マカロフが苦悶の表情を浮かべる。
「…そうか、皇帝がゼレフじゃったということは…やつもアルバレスの一員ということか…」
マカロフの言葉と共に、船に乗る皆がその赤き火の玉のようなものを見て、その正体を認識する。
「嘘だろ…」
「まさか…」
「くそが…」
エルフマン、ナツ、ラクサスが息を漏らすようにして声を発する。
「バルファルクッ!!!」
エルザがその迫りくる火の球のようなものの名を口にするのと同時に、バルファルクは大きく槍翼を広げ、クリスティーナの元へと飛来する。
「久しいな、フェアリーテイルの魔導士共…」
バルファルクは、笑いかけるようにして言葉を掛ける。バルファルクが眼前へと現れたことで、皆は驚愕と畏怖を抱いたような表情を見せる。
「アジィールから逃げ切ったようだが…我からは逃げられんぞ…」
「くそっ…!」
「やるしかねえのか…」
バルファルクの言葉に、フリードとジェラールが魔力を込めながら睨みつける。そして、バルファルクがクリスティーナに攻撃する直前、船に、何かが衝撃するような音が響く。その音を聞き、バルファルク含め皆がその場所へと視線を移す。クリスティーナの甲板の上。エルザ達とバルファルクが対峙する丁度中腹の真横に飛来したそれは、フェアリーテイルの者からすれば希望であり、バルファルクからすれば目的の人物であった。
その人物は、一本の日本刀を右手に握り、バルファルクを睨むようにして仁王立ちしていた。
「よう…久しいな…バルファルク…」
「…貴様…」
その男は、低く唸るようにして言葉を発した。そして、その男を視界に捉えたフェアリーテイルのメンバーに、驚きと喜びに似た表情が浮かぶ。そんな感情を代表するかのように、エルザが小さく呟く…。
「ア…レン…」
エルザが小さく呟くと、先ほどまでバルファルクを睨みつけていたアレンは、ゆっくりと視界をエルザへと向ける。そして、小さく笑いかけた。
「久しぶりだな…エルザ…みんな…」
アレンはそう呟き、またもバルファルクへと視線を向ける。

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