暁 ~小説投稿サイト~
TALES OF ULTRAMAN ウルトラマルチバースファイト ベリアル&ジード&GEED
TALES OF ULTRAMAN ウルトラマルチバースファイト ベリアル&ジード&GEED
[34/36]
[1]
次
[9]
前
最後
最初
にうなずいた。
タロウとゾフィーは横たわるゼロが目に入ると慌てて駆け寄った。
「大丈夫か、ゼロ――。しっかりするんだ」
タロウが呼び掛けると、ゼロは言葉にならない虚ろな返事を返した。
「一体何が――。二人がゼロを救ったのですか」
ゾフィーが驚嘆の様子でこちらに顔を向けるのでベリアルはそれを少し笑いながら、説明を始めた。
「二人じゃない、三人だ」
話のはじめはケン、タロウ、ゾフィー三人はそれぞれ口を出さずにべリアルの説明に耳を傾けていた。そのうちに次元を越えたデビルスプリンターが集結し、ゼロの体を怪獣に変化させてたところで、タロウとゾフィーはそれぞれ声を漏らした。
「――信じられない、そんなことが」
「――なんてことだ」
ケンが二人を制したところで、ベリアルはこの先の顛末を言葉だけで説明するのが難しく感じられたので、彼の頭の中にある記憶を三人とテレパシーで共有した。記憶の邂逅が終わると、三人は呆気にとられた様子で互いの顔を見た。
「でも、すごいことですね。他の宇宙からやってきたウルトラマンとコンタクトをとり、共に宇宙の危機を救ったのですから」
タロウは重苦しい危機感の中でも、べリアルの語った一種の冒険譚に、興奮に近い興味を抑えられない様子だった。
「しかし、他の宇宙からもさらなる脅威がいつ襲ってくるかわからないということにもなる」
ゾフィーが重々しく釘を刺した。
「今回のようなことが再び起きた時に、我々だけで対処できるかどうか」
ううむ、とケンはうなるように相槌をうつと、しばらく考えこんだあとでベリアルの方へ顔を向けた。
「しかし、ひとまず宇宙の危機は免れたのだ。ベリアルとジード、そして別世界から訪れ力を貸してくれたもう一人のジードにまずは感謝しよう」
ケンがそう言うと、その言葉にゾフィーもタロウも深くうなずいた。ベリアルはもまた笑い混じりにかぶりを振った。
「よせよせ、俺なんかはさほど役に立ってはしないんだから。むしろ、足を引っ張らないかとひやひやしたくらいだからな」
ベリアルはそう言うと、ジードの方へ向きなおり、彼の顔をまっすぐと見据えた。
「お前が、いやお前たちが救ってくれた」
ジードは最初、照れくささで居心地悪そうに立ち尽くしていたものの、ベリアルに言葉をかけられてうなすいた。
「さあ、光の国へゼロを運び込もう。このあとの調査は後続の隊員たちに任せるのだ。ベリアルとジードの怪我の手当てもしなければならん」
二人の様子を見ていたケンがしばらくしてから満足そうな様子で皆に声をかけた。加えてケンはベリアルとジードの方を向いて、言った。
「それからジードとベリアルよ、怪我が回復したならばウルトラマンヒカリの研究室を尋ねよ。今行われているある研究においてもう一人の君に関する記憶が大いに役に
[1]
次
[9]
前
最後
最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 ~小説投稿サイト~
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ