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TALES OF ULTRAMAN ウルトラマルチバースファイト ベリアル&ジード&GEED
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ベムスターの腹の器官に捉えられていたのだった。ベムスターの腹は個体だけではなく、光線も吸収してしまうのである。光線を体よく吸収しながらベムスターが上げる短い咆哮は、高笑いにもせせら笑うようにも聞こえた。けれども巨人はそれに動揺もせず、むしろそれを見越していたように、さらに構えに力を込めた。次第にベムスターのせせら笑うような調子は失せた。途方もない吸収力を持った腹部の器官にもやはり限界点はあり、巨人はそれを見抜いていたのである。ベムスターが己の慢心による敗北と、相手が一枚上手だったことを悟ったときにはもう、腹部の器官は限界点をむかえていた。そのまま膨張したベムスターの体は爆散し、怪獣の体を構成していた邪悪な因子が、もはや命の欠片も見られぬ都市の残骸に降り注いだ。

 ベムスターとの闘いを終えた巨人はしばらくその荒廃した星の有様を眺めていた。言葉もなく辺りを見つめる白い宝石のような瞳は、かつて己の過ちによって故郷を滅ぼすに至ったその星の民に思いを馳せているようでもあり、少しばかり憐みを感じているようでもあった。もしくは――もしくはまた別の思いにかられているのかもしれない。
 そのまま巨人が立ち尽くしていると、テレパシーによる通信を感知し、巨人は我に帰ったように身じろぎをした。
「ベリアル部隊長、ベリアル部隊長、応答してください」
 ベリアル、と呼ばれた巨人は応答した。人間でいえば少しばかりくぐもった声をしていて、いくらか荒々しい性分が見て取れる。近寄りがたいともされる雰囲気をまとっていた。けれどもぶっきらぼうでいながら、彼を頼る者からの信頼は常に厚かった。
「こちらベリアル。どうした、いつなんどきも冷静に構えていろと教えたはずだぞ」
 ベリアルに言われて部下を言葉をつまらせた。
「すみません――。定時報告がなかったものでもしかしたら何か非常事態が起きたのではないかと」
「辺境の星でベムスターと遭遇した。もともととうに捨て去られた星だから被害はない。しかし、妙なのは元の生態に輪をかけて凶暴化していたことだ。外的要因があるかもしれん」
「凶暴化したベムスター?お怪我はありませんか、部隊長」 
 部下が取り乱した声をあげたので、ベリアルは思わず溜息まじりに一喝した。
「取り乱すな、と言ったはずだ。ベムスターは対処してある」
 俺を見くびるな、と付け足すと部下は「すみません」とバツが悪そうに返事をした。しかしそのすぐあとで、本部への帰還お待ちしています、と告げて、通信を終えた。なにやら安心したような声だった。ベリアルは部下に対する物言いに関して、親友であるケンにいつも諫められていることを思い返して少しばかり後悔した。お前はいつも若い奴に対して厳しすぎる。厳しいだけでは、周りのものはお前にはついていかない、と。
 もとよりケンより他にはさほど友
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