第六十五話 静かにはじまってその五
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「安いしね」
「色々なシリーズ出てるし」
「ビールよりもいいかもね」
「カロリーも糖質もないしね」
「色々言われてるけれど」
それでもとだ、咲は話した。
「飲みやすいのよね」
「そうそう」
「それがいいのね」
「それで咲っちもなのね」
「今日帰ったらなのね」
「それ飲んで」
そうしてというのだ。
「明日の朝は二日酔いかもね」
「テスト終わったし」
「それでよね」
「じゃあ私も飲もうかしら」
「私もね」
友人達も言った、そうしてだった。
咲は部活もアルバイトも終わると自宅に戻ってだった。
ストロング系の缶を空けてコップに入れて美味そうに飲んだ、そうして五〇〇ミリリットルのレモンのそれを空けると満足そうに言った。
「いやあ、暫く我慢していたから」
「余計に美味しいのね」
「そうなのよ」
一緒に夕食を食べている母に答えた。
「しかもおかずに丁度いいおつまみもあるし」
「冷奴ね」
「冷奴最高よね」
今度は醤油をかけただけのそれを食べつつ言った。
「もうシンプルでね」
「あっさりしていて」
「冷たくて夏向きで」
今の季節にというのだ。
「美味しくてしかも栄養もある」
「最適っていうのね」
「夏はね」
食べながらさらに言うのだった。
「これよね、というかね」
「というか?」
「冷奴とサラダとね」
見れば食卓にはそれもある。
「あと果物と牛乳があったら」
「栄養バランス充分っていうのね」
「そういうの食べたら夏バテにならないでしょ」
「そうよね、ただね」
「ただ?」
「そういうのを食べないでね」
それでというのだ。
「冷たいお水とか麦茶ばかり飲んで食べるのは」
「お素麺とか?」
「そういうのばかり食べてるとね」
「夏バテになるのね」
「実際お豆腐とか牛乳で蛋白質摂って」
そしてというのだ。
「サラダや果物でビタミンも摂るとね」
「栄養バランスいいわね」
「夏だから冷たいものばかり食べてもね」
「食べるもの次第ね」
「そう、野菜ジュースや豆乳を飲んでもいいし」
こうした飲みものもといいというのだ。
「そういうのを飲んで食べてるとね」
「そう夏バテにならないのね」
「食べない飲まないのは問題外よ」
母は今度はサラダイタリアンドレッシングをたっぷりとかけたレタスやトマト、セロリや林檎のそれを食べる咲に話した。
「もうね」
「それ最悪ね」
「飲むことは飲んでも」
それでもというのだ。
「お水や麦茶ばかりでね」
「それじゃあ栄養偏るわね」
「そうよ、そうのばかり飲んで食べても」
「お素麺ね」
「そういうのばかりだと」
それならというのだ。
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