第六十五話 静かにはじまってその三
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「さもないとです」
「大変なことになりますね」
「テストがあるのなら」
「テスト勉強をしておくことですね」
「そうです」
「そうすべきですね」
「はい、ですから小山さんは正しいです」
咲に笑顔で話した。
「その間テスト勉強もされますね」
「そうします、ゲームも漫画もラノベも少し距離を置いて」
あまり遊んだり読まずにというのだ。
「お酒は飲みません」
「そうして勉強をされて」
「テスト受けます」
「真面目ですね、ですがその真面目さがです」
それがというのだ。
「小山さんの財産になります」
「財産ですか」
「心の中にある美徳は財産です」
こう語るのだった。
「まさに」
「そうですか」
「ですから」
それでというのだ。
「小山さんはその美徳をこれからも守って下さい」
「そうすべきですか」
「そのうえで努力されて下さい」
「そうするといいですか」
「その真面目さでご自身を律されていきますと」
そうすればというのだ。
「必ず結果は出ていきます」
「テストだけじゃないんですね」
「人生の他のことも」
「人生の」
「自分自身を律していますと」
それならというのだ。
「それだけでかなりのことが為せます」
「それだけで」
「そうです」
「だからですか」
「そのことは持っておいて下さい」
自分を律することの出来る真面目さをというのだ。
「これからも」
「それだけで本当に違うんですね」
「そうです、律することを出来ず自堕落になって」
そうなってというのだ。
「ことを為せるでしょうか」
「それは無理ですね」
「詩人のランボーがそうでした」
「凄い詩人ですよね」
「ですが彼は倫理観がなく」
片親が違う姉それも人妻であった彼女と不倫関係に入り子供までもうけたという、その他にも色欲の話がある。
「怠惰で退廃的でした」
「そんな人だったんですね」
「その為終わりは決してよく為せたであろうこともです」
「出来なかったんですね」
「優れた文才があったことは事実です」
ランボーにはというのだ。
「ですが自分を律することなく」
「そうした生活に溺れて」
「為せたであろうことも為せず」
そしてというのだ。
「その結果です」
「いい終わり方じゃなかったんですね」
「若し彼が自分を律することが出来たなら」
そうであったならというのだ。
「きっとより多くのことが為せて」
「素晴らしい詩もですか」
「残せました」
「そうだったんですね」
「はい、そうでした」
まさにというのだ。
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