第五百七話 和歌山の馳走その六
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「流石に」
「やっぱり?」
「うちの王様より遥かにないから」
「あの王様も大概だけれどね」
「この人は憎しみ買い過ぎだから」
「無関心よりそっちの方が危ないね」
「本人さん的にはね」
「だから僕はもうそんなことはしないと言っているが」
薙切薊はまたしてもこのことを話した。
「何処まで信頼がないんだ」
「私並に信頼がないな」
又吉は同感する様に述べた。
「これは」
「酷過ぎても同情出来ねえしな」
エクボはどうかという目である。
「過去の行い聞いてるとな」
「全くどうしたものだ」
「こうした場合は隠居だよね」
「そうだよね」
ユナエルとミナエルはそちらを提案した。
「出家してお坊さんになってね」
「ずっと修行すべきだよ」
「それでもうお寺から出ない」
「死ねとか言わないけれどね」
「私もそれがいいと思います」
マジカロイド44は双子の天使達に同意であった。
「薙切さんの場合は」
「僕が出家だと」
「仏門に入られて」
そうしてというのだ。
「静かに余生を」
「まだ三十代なのだが」
「三十代で下の方が高校生であそこまでやりたい放題やられたのですね」
マジカロイド44の言葉には一切容赦がなかった。
「それはまた凄いですね」
「そうだよね」
「凄いよね」
ユナエルとミナエルも思うことだった。
「それってね」
「あんまりだよね」
「最低ですね」
小猫も全く容赦しなかった。
「やはり」
「あの、三十代でそれですと」
宗朗もどうかという顔で薙切薊に話した。
「もう相当に徳を積まれないと」
「どうなのかな」
「地獄に落ちますよ」
「ちなみに叔父様十代で子供二人作ってるのよ」
薙切アリスはこのことを怒って話した。
「もうそれだけでわかるわよね」
「やっぱり腐れ外道だな」
「全くだ」
焦凍は勝己の言葉に同意して頷いた。
「幾ら何でも」
「それであんな金儲けして権力握ってな」
「恐ろしい人生だ」
「やり過ぎだろ」
「あの、本当にこれからはです」
出久は真面目に彼を気遣って話した。
「心を入れ替えられたのなら」
「行いをか」
「あらためて人の為に」
「だからそうしようとしているが」
「それでは是非」
「何処まで言われるのだ、僕は」
「言われて当然だろ」
ポップも唖然となって言う。
「流石に」
「全くだよ、僕達の世界だとバーンに匹敵するよ」
チュウは腕を組んで咎める目で言い切った。
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