第74話 帝国からの増援
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それはそうだけど……むぅ、やっぱりズルく感じる」
「ははっ、もっと精進するんだな」
本気でズルいとは思っていないけどわたしもああいう応用の効く技が欲しくなるよ。差し出された手を掴んで立ち上がるけど得意げに笑うリィンにちょっとムカッときた。
「生意気。昨日はわたしとラウラのキスでトロけた顔してたくせに」
「そ、それは仕方ないじゃないか!あんなこと刺激が強すぎるだろう……!」
リィンが顔を真っ赤にしてそう叫んだ。
リィンが言ってるのは耳をふさいでするキスのことだよ、シェラザードやアイラに教えてもらったんだけど二人曰くヤバイと聞いていた。
実際にやってみたけど……ヤバイね。夢中になってやり続けたらリィンがトロ〜ンって惚けた顔をしちゃったの。
ラウラが止めてくれなかったら襲ってたかもしれない。
「大体何処であんなことを覚えたんだ?またゼノか?それともオリビエさんか?」
「シェラザードとアイラに教えてもらった」
「よりによってシェラザードさん達かよ!ラウラも意外にノっていたし……出会った頃とは変わってしまったな」
「そりゃそうだよ。女の子は男の子が思うより早く変わっていくものなんだから。ラウラだって恋をしたら変わるよ」
最初はそういうのが苦手だったラウラもリィンに告白してからは吹っ切れたのか割とスキンシップをするようになった。
リィンの手を握ったり人前でハグしたり……昔のラウラを知ってると確かに驚きだよね。
「さて、あっちはもう終わったのかな?」
「いや、激戦を繰り広げているぞ」
わたし達の視線の先にはラウラとエステルが模擬戦をしていた。スタッフと大剣がぶつかり激しい衝撃が走る。
「見事だ、エステル!」
「ラウラだって流石だわ!」
エステルの連続攻撃をいなしたラウラは飛び上がって鉄砕刃を放つ。それに対してエステルは金剛撃で対抗する。
凄まじい衝撃と共に二人は大きく後退する。そして互いに地裂斬と捻糸棍を放ちまた相殺した。
「桜花無双撃!」
「洸刃乱舞!」
「エステルちゃん、頑張れー!」
「ラウラさん、凄いです……!」
模擬戦を終えたのかアネラスとクローゼがその戦いを観戦していた。
えっ、アネラスは兎も角どうしてクローゼがいるのかって?それはクローゼも強くなりたいから朝の特訓に参加させてほしいって言ってきたの。
クローゼも協力員としてわたし達についてくることになったの。その理由はいずれこの国の女王となる身として、結社の事を知っておかなければならないらしい。
あとはエステルの力になりたいって言ってたよ。やっぱりクローゼは優しいね。
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