暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第123話:夏の日差しの下で
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水浴客も居ないし必然的に売店もないだろう?」
「でも来る途中にコンビニがあったのは見たぞ」
と、いう事は…………
『!!』
一斉に全員の目が戦士のそれになった。これから戦いに向かう様な雰囲気を未来やエルフナインすら身に纏い、拳を握り締めた。
『コンビニ買い出し! ジャンケン、ポン!!』
誰が買い出しに向かうかを決める一戦。勝負は一度きり、負けた者がここから離れた所にあるコンビニへと向かう。
その勝負の結果は…………
「――――あはははははっ! 翼さん、変なチョキ出して負けてるし!」
「っ、変ではない! カッコいいチョキだ!!」
「っしゃぁぁぁぁぁ! 今度は俺の勝ちだぁ!」
「ぐぁぁぁぁぁぁ…………ちくしょう……」
「斬撃武器が……」
「軒並み負けたデース!?」
翼に奏、切歌に調と言った刃物を武器として扱う4人が全員チョキを出し、残りの全員がグーを出したという事で買い出しはこの4人で向かう事となった。
「アイス以外にも買っても良いけど、あんまり無駄遣いしちゃ駄目よ?」
買い出しに向かう事になった者の中で最年少である切歌と調に、マリアがそう忠告する。
その一方で翼は自分の出したチョキを見て悔しそうにしていた。
「むぅ……」
自分のチョキを見つめて小さく唸り声を上げている翼を見て、マリアはそっと近づくと自分が掛けていたサングラスを掛けさせた。
「ん?」
「人気者なんだから、これ掛けて行きなさい」
「……母親の様な顔になっているぞ、マリア」
奏以外に子供扱いされた事が不満なのか、翼はサングラスの奥から何とも言えぬ目でマリアの事を見ていた。
それを見て、近くに居たガルドに話し掛ける。
「マリアは良い母親になりそうじゃないか?」
「……まぁマリアは優しいからな」
「ですです。姉さんは優しいんです」
「だが何故それを俺に言う?」
「いや、マリアが良い母親になるなら、その妹のセレナも同じなんじゃないかって思ってな」
颯人の言葉にガルドとセレナは互いに顔を見合わせ、そしてどちらからともなく頬を赤く染めると明後日の方を向いた。いずれ来る将来の事を考え、思わず羞恥に耐えられなくなったのだろう。
2人の様子を颯人が楽しそうに眺めていると、後ろから奏が彼の脇腹を抓った。
「アイテッ!?」
「何馬鹿な事言ってんだよ」
「いつつ、何も抓る事はねえだろうが。あぁそれより奏、ほれ」
「ん?」
颯人は抓られた事に文句を言いつつ、思い出したかのように愛用の帽子を取り出すと奏の頭に被せた。
「翼ちゃんが有名人なら奏も有名人だ。精々そいつで上手くカモフラージュしな」
「……はいよ」
颯人からの気遣
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