暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第123話:夏の日差しの下で
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かり感動した様子を見せた。

 それを見れば、ガルドの作ったバーベキューがどれほど美味いのかが分かるというもの。残った者達も群がる様にガルドからバーベキューを受け取り、その味に舌鼓を打った。

「お〜、こりゃ確かに美味い!」
「たっぷり体を動かして、疲れているからと言うのもあるだろうが……」
「焼き加減も良いが、このソースが良い味出してる。これ自作か?」
「分かるか?」
「ガルド君、凄い!」
「あぐあぐっ! はむっ!」

 口の中に広がる肉汁の味に、ガルド独自の配合で作り出したソースの味が加わり食欲を増進させる。そこに空腹が加われば、もう誰も止まる事は出来ない。

 普段から食べ方が汚いクリスは勿論、この時ばかりは育ちのいい翼までもが口の周りをソースで汚しながらバーベキューを堪能した。
 猛烈な勢いで響が食べるものだから、ガルドは焼くのに手一杯で自分が食べている暇がない。それを見兼ねたセレナが、焼くのを代わりガルドにも食べる余裕を作るなどと言った事がありながらも、彼らは十分に腹を満たした。

 そして腹が膨れれば、直後に動くのは億劫となるもので、パラソルの下に設置した椅子や砂浜に直接腰を下ろして食休みと相成った。

「あ〜、美味しかった〜! 夏と言えばやっぱりバーベキューだよねぇ!」
「美味しすぎて、ちょっと食べすぎちゃったかも」
「うっぷ、もう食えねぇ」

 膨れた腹を摩る響に対し、クリスは食べ過ぎたからか少し苦しそうに椅子の上に横たわっている。透はそんなクリスを団扇で扇いでいた。

 暫し海風に吹かれつつ休んでいた一行。ガルドは片付けに忙しそうにしており、セレナはそれを手伝っている。

 と、同じく満腹になった腹を摩りながら椅子の上に横になっていたエルフナインが体を起こして空を見た。

「晴れて良かったですね!」

 実はこの前日、台風が接近しており海は大いに荒れていた。場合によってはこの特訓――と称したバカンス――も取り止めとなるところだったのだが、空は晴れ渡り海は穏やかと言う絶好のバカンス日和となっていた。

「昨日台風が通り過ぎたおかげだよ」
「日頃の行いデス!」
「……野菜を他人に押し付けようとする行いの事かな? 切歌ちゃん?」
「デデデッ!?」
「……ところで皆? 甘い物欲しくならない?」

 少し休んで腹がこなれてきたからか、響が徐にそんな事を口にした。丁度バーベキューの片付けを終えたガルドは、その言葉を聞いてクーラーボックスの中を漁るが生憎とバーベキューの食材で中身が一杯だったので食後のデザートになる様な物は持ってきていない。

「あ〜、すまない。アイスか何かも持ってこれたら良かったんだが……」
「お肉や野菜で一杯だったからね」
「政府保有のビーチだから、海
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