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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
西ゼムリア通商会議〜西ゼムリア通商会議の開催〜
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ルイーネの指摘に対して反論できないオリヴァルト皇子は答えを濁した。

「―――――話を戻すが、今回の戦争に非があるのはオズボーン宰相達も当然だが、オズボーン宰相の野心に気づかず、奴を信頼し続けたユーゲント三世――――――つまりはアルノール皇家やエレボニア帝国にも責任はあるというのは明白なのだから、”被害者である我ら連合がエレボニアに求める賠償内容を考慮した上での話し合いを行い、賠償内容をこの会議で決定、並びに調印する”と認識している我ら連合の考えは間違っている考えか?」

「………いえ、シルヴァン陛下の仰る通りです。」

「お祖母(ばあ)様………」

「問題は貴国がエレボニアに求める(くだん)の賠償内容がどのような内容かですな……」

「……………………」

シルヴァン皇帝の問いかけに対して静かな表情で肯定したアリシア女王の様子をクローディア王太女は辛そうな表情で見つめ、アルバート大公は重々しい様子を纏って呟き、ルーシー秘書官は不安そうな表情で黙り込んでいた。



「シルヴァン皇帝、少しいいだろうか?」

「何だ?」

「連合がエレボニアに要求する条約の話をする前に確認しなければならない事がある事に気づいたのだが……オズボーン宰相達によって”アルスター襲撃”の件での冤罪を押し付けられた事で今回の戦争に巻き込まれ、実際に国土が侵略されかけ、国防の為に先日の大戦に出兵せざるを得なかった王国もエレボニアに対して”賠償”を求めると思われる上、また我ら連合とエレボニアの戦争に巻き込まれてしまった王国の意見も当然考慮する必要もあると思うが……そこの所を王国はどう考えているかを先に聞くべきではないだろか?」

「なるほど、確かにヴァイスハイト皇帝の意見は一理あるな。」

するとその時シルヴァン皇帝に声をかけたヴァイスが真剣な表情でアリシア女王とクローディア姫へと視線を向け、ヴァイスの意見に同意したシルヴァン皇帝はヴァイスに続くようにアリシア女王とクローディア王太女へと視線を向けた。

「……ッ!」

「……まず、先日の”ハーケン平原”での”大戦”で国防の為に王国軍が出兵せざるを得なかった事に対するエレボニアへの”賠償”の件についてですが……先日の大戦で王国を守る為に傷ついた兵達の治療費もそうですが、戦死した兵達のご家族へのせめてもの謝罪の証としての”見舞い金”や今後の生活を保障する為の”遺族年金”を支払う為に必要な金額として計上した予算を”賠償金”として戦後のエレボニア帝国に要求するつもりです。」

ヴァイスの疑問に対してアリシア女王を含めた王国政府が下した決断を知っているクローディア王太女が辛そうな表情で息を呑んでいる中アリシア女王は静かな表情で答えた。

(ええっ!?じょ、女王様達――――――リベー
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