第73話 異変を終えて
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寝てしまった。
二人をベットに運んで俺も寝ようとしたんだけど、不意に扉が叩かれる音がした。
「こんな時間に誰だろう……はーい」
俺は夜も遅いのに訪ねてきた人を誰かと思うが取り合えず待たせるわけにはいかないので出迎えた。そこにいたのは……
「やっほー」
「フィーじゃないか。どうしたんだ?」
「ん、ちょっとね」
訪ねてきたのはフィーだった。もう既に寝ていると思ったのだがどうしたんだ?
「リィン、お腹空いていない?」
「まあ少し……」
「実はリィン達が帰ってくる前に簡単な夜食を作っておいたの」
「えっ、そうなのか。嬉しいなぁ」
結構ハードに動いたから小腹が空いていたんだよな、嬉しいよ。
「他の皆にも声をかけてくるよ」
「エステルとアネラスはもう食べたよ。ケビンとオリビエは?」
「生憎あの二人はもう寝ちゃっててね……」
「そっか、なら今度また作ってあげるとする。残ってる夜食はリィンが食べちゃって」
「分かった、それで夜食は?」
「ん、わたし達の部屋にあるよ。そこそこ量があるから持ってこれなくって……リィン達を呼びに来たの」
「そ、そうなのか……」
軽く言ったけどそんなに量があるのか?食べきれるかなぁ?
(まあフィーの作ってくれた食事を残すわけにはいかないし……今は結構お腹も空いてるからいけるでしょ)
フィーがせっかく作ってくれた夜食を残すなんてとんでもない!そう思った俺はまあ少し無理すれば行けるだろうと思い彼女の後を付いていった。
「リィン、来てくれたのか」
「こんばんわ、ラウラ。御呼ばれされたから来たよ」
「うん、いっぱい食べていってくれ」
机の上には山盛りのおむすびと卵焼き、そして豚汁が置かれていた。
「お、おお……結構作ったんだな」
「ん、ラウラが少し張り切り過ぎちゃってね」
「えっ?ラウラが作ったのか?」
「うん、おにぎりは私が握ったのだ。なにせ殆ど何もできなかったからな」
俺はおにぎりの山を見てちょっと驚いた、想像よりも結構な量があったからだ。
でもどうやらおにぎりはラウラが作ってくれたようだ。
「そんなことないのに……ラウラやオリビエが来てくれなかったら危なかったし気にしすぎ」
「そうは言っても性分だからな」
「えっ、どういうこと?」
「ん、まあそれは後で話すよ。とにかく今は暖かい内に食べちゃって」
「分かったよ」
少し気になることがあったが今は食事を楽しむとしよう。
俺はおにぎりの一つを手に取りかじりついた。うん、美味しい!ほのかな塩味と良い感じで握られた米の触感が堪らないね!
「美味しいよ!」
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