第二章
[8]前話
「家族で何度かお話してる様に」
「そうだよな」
「だから雨でもね」
「散歩に出たがるな」
「濡れても平気なのよ」
「ふわりだってな」
「けれどね」
それでもとだ、ここで母は言った。
「濡れるとね」
「後で拭くの大変だしな」
「どうしても足は濡れるけれど」
雨の中散歩をするとだ。
「頭から被せて足の方も覆うけれど」
「足の先とか濡れるよな」
「それでも身体全体濡れるよりはね」
「後で拭くの楽だな」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「雨の日はよ」
「ふわりがよくてもな」
「後で拭く方がね」
即ち他の家族がというのだ。
「大変だからね」
「レインコート着せるんだな」
「そうよ、ふわりはあまり好きじゃないみたいだけれど」
レインコートを着ることはというのだ。
「それでもよ」
「拭く方は楽だからか」
「お散歩の時はね」
「レインコート着せるか」
「犬は毛が多いから」
「濡れると大変だな」
「そう、それでね」
そのうえでというのだ。
「雨の日は」
「絶対にレインコート着せるんだな」
「ふわりもお散歩に行きたいし」
雨の日もというのだ。
「それだったらよ」
「レインコートは着てもらうか」
「雨の日のお散歩の時はね」
こう言ってだ。
息子と共にふわりの散歩を続けた、すると。
ふわりは楽しそうに散歩をしていた、確かにレインコートはあまり好きそうでなく動きにくそうだったが。
それでも散歩自体は楽しそうにしていた、母子はそんな彼女を見て自然と笑顔になって散歩を続けた。
犬のレインコート 完
2022・8・25
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