第二章
[8]前話
「声優さんもよ」
「それぞれ?」
「そうよ、小柄童顔の声優さんもいれば」
こう愛実に話した。
「まさに大人って感じのね」
「声優さんもおられるのね」
「それぞれの演技もあるしね」
「外見もなのね」
「違うわよ、人気のある声優さん達でもね」
「僕声優さんは詳しくないけれど」
石田はそれでもと話した。
「ちらっと見るとね」
「それぞれなの」
「人気のある声優さんもタイプ違うよ」
こう愛実に話した。
「やっぱりね」
「そちらの人達もなのね」
「じゃあどうすればいいのよ」
成美と一緒にいた茶色の髪の毛をショートにした長身ですらりとした気の強そうな顔立ちの娘が言ってきた、織田真理という。
「男の子が好きなタイプはそれぞれなら」
「そうよね、好きな人のタイプとか」
「そういうのわかったらいいのにね」
愛実と成美は真理の言葉に応えた。
「それならね」
「どうすればいいのよ」
「それがわかったらね」
「こっちもそうした髪型やメイクやファッションにして」
「それで気が引けるのに」
「それぞれならどうすればいいのよ」
二人だけでなく真理も言った、だが。
石田はその三人に何でもないといった口調で言った。
「相手の好きなアイドルや声優さんわかればいいだろ」
「まさかそれでなの」
「それでそのアイドルや声優さんの髪型やメイクやファッションにする」
「それでいいの」
「そうだろ、相手のこと何も知らないで告白しても」
石田は冷静な口調で述べた。
「失敗する可能性高いし付き合って屑だったら困るだろ」
「だから事前に調べる」
「好きなアイドルや声優さんも」
「そうしてなのね」
「言えばいいだろ」
こう言うのだった。
「それでいいだろ」
「そうね」
「じゃあ好きな人が出来たら」
「その時はそうするわね」
「ああ、そういうことでな」
石田は最後まで素気なかった、だが。
言われた三人は彼のアドバイスに大いに感銘を受け以後好きな人が出来たらまずはそうしようと誓った。
そしてその話をクラスメイト達に話すと石田は何時しか名軍師と呼ばれる様になった、だが彼はそんなことはどうでもよく今日もそのアイドルグループを見て特に推しの誰かを応援しているのだった。
タイプはそれぞれ 完
2022・8・25
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