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八条学園騒動記
第六百六十八話 敵は必ず敗れるその五

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「教育システムも充実しており様々な職種の将兵を育成しておる」
「そのことも強いですか」
「そうじゃ。教育は軍隊の柱じゃ」
 博士は野上君にワインを飲みつつ話した。
「入隊してからの教育だけでなくな」
「それからもですね」
「下士官になる時にな」
 それにというのだ。
「そして士官になる時もな」
「その時もですか」
「そしてじゃ」
 そのうえでというのだ。
「それぞれの職種の技能のな」
「その教育もですか」
「優れていてな」
 それでというのだ。
「その分じゃ」
「質が充実していますか」
「そして犠牲を嫌う」
「将兵が死ぬことを嫌いますね」
「そうした戦術で兵器の構造もな」
 これもというのだ。
「ダメージコントロールがしっかりしており」
「生存能力も高くて」
「何かとしっかりしておるからな」
 だからだというのだ。
「余計によい、人材を粗末にする様ではな」
「ああ、ブラックだとですか」
「そうじゃ、ブラックは起業でも軍隊でもじゃ」 
 組織に関わらずというのだ、どの様な組織であっても人を粗末にする様な組織ではというのである。
「その時はよくてもな」
「人がどんどんいなくなって」
「どうにもなくなる」
「人は幾らでもいるじゃないですね」
「人的資源と言うが」
 博士はこの言葉も出した。
「資源は限りがある」
「どんな資源でも」
「そうじゃ、ソ連軍の様にしておるとな」
 二次大戦のスターリンの頃のというのだ。
「それこそ勝ってもじゃ」
「まあソ連軍勝ちましたけどね」
「しかし損害が酷過ぎたであろう」
「二千万位戦死したそうで」
「その結果人がおらん様になった」
 超大国となったと言われたがだ。
「国土も荒廃しきってな」
「それで実はですね」
「ソ連はあの時に終わっておった」
 二次大戦でというのだ。
「後は取り繕っておっただけじゃ」
「博士が見たところ」
「いや、わしはそれでもああなるとは思っておった」
 ソ連が超大国になると、というのだ。
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