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夢幻水滸伝
第二百五十一話 福州沖の海戦その十五

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「まずはや」
「食べることですね」
「そして飲むことや、あと水はな」
「お茶にして飲むことですね」
「熱してな、生水はな」
 これはというのだ。
「船の中でもや」
「飲まへんことですね」
「沸騰させてな」
「それで消毒をして」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「お茶にしてや」
「飲むことですね」
「そうすれば生水にあたらんしな」
 水といえども中には多くの雑菌がいたりする。その為まずは熱消毒して飲んだ方が身体にはいいのだ。
「しかもお茶にしたらや」
「ビタミンも補給出来ますね」
「しかも美味いな」
「はい」 
 王もお茶を飲んでいる、そのうえで笑顔で応えた。
「ほんまに」
「そやからな」
「飲む時はですね」
「お茶や」
「それを飲むことですね」
「こうしてな、この世界でも誰もがふんだんに飲めるしな」
 それだけにというのだ。
「飲むで、皆な」
「それでは」
「食べてや」  
 施は麺も食べて言った、細めの縮れた麺である。
「そのうえで飲むんや」
「両方することですね」
「そや、ほな飲んで食って英気を養って」
「戦に赴きますね」
「そうするで、あと石炭の量は大丈夫やな」
 ここで施はこちらの確認をした。
「流石にそれがないとな」
「艦は動きませんね」
「自分等の艦はそれで動いてるさかいな」
 紅美に対して応えた。
「それなくしてや」
「動きませんね」
「それで大丈夫やな」
「はい、先程調べましたが」
 紅美は施に落ち着いた声で答えた。
「広州に進み福州に戻る位にはです」
「あるか」
「はい」
 まさにという返事だった。
「そうですさかい」
「そっちは安心してええな」
「戦の時に貯蔵庫が破壊されて燃えるか海に出えへん限りは」
 そうでもないと、というのだ。
「大丈夫です」
「そやな、ほなな」
「これからですね」
「上陸する船団は広州に向かわせて」 
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「私達は敵艦隊と決戦ですね」
「それに入るで」
 施は強い声で言ってだった。
 艦隊を敵艦隊の場所に向かわせた、そうして郭達との決戦に入るのだった。


第二百五十一話   完


                  2022・3・23
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