第71話 幽霊船
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えばゼムリア大陸に作られた別次元の事や。古代遺物を追ってると稀にこういう場所に引き込まれてしまうケースがあるんやけど……」
ケビンさんがこの空間について教えてくれた。特異点という全く別の空間に引き込まれてしまったらしい。
「特異点から出るにはこの空間を作っとる元凶を叩くしかあらへん」
「じゃあまずはそいつを探すしかないって事ですか」
「せやな。ただ注意せえや、特異点は生み出した奴のテリトリーや。何が起こるか分からへん」
「分かったわ。いつも以上に注意して進みましょう」
特異点から出るのはこの空間を生み出している元凶を倒すしかないようだ。俺達は元凶を探して幽霊船を探索する事になった。
「ここから中に入れそうだな」
「でもこの船そんなに大きくないし案外早く元凶が見つかるんじゃないかな?」
「確かにそうですね」
俺と姉弟子は船の大きさからしてすぐに元凶が見つかると思っていた。だが……
「えっ、なにこれ!?」
「明らかに船の大きさ以上の空間が広がっている!?」
そう、外見はそこまで大きくなかった船の内部はまるで遺跡のように複雑な構造をしていた。
「だから言ったやろう、ここは敵のテリトリーやと」
「なるほど、常識は通用しないって事ですか」
「そう言う事や。ここを船やと思わんほうがええ」
「なら何が起こってもおかしくなって想いながら慎重に進みましょう」
予想以上の異常な光景に困惑しながらも直ぐに思考を切り替えて進むことにした。どの道元凶を倒さないことにはここから出られないからな。
「ギキャアッ!!」
するとまた骸骨たちが襲い掛かってきた。しかも今度は武器を構えて海賊らしい姿だ。
「来たよ、二人とも!」
「ええ、迎撃します」
「援護は任せときな」
俺達も武器を抜いて戦闘態勢に入った。目の前から迫ってきた骸骨の一帯を上段から切り裂き更に横一閃に振るい二体を倒す。
上から奇襲をかけてきた骸骨を攻撃しようとするが、そこにボウガンの矢が刺さって骸骨は消滅してセピスになった。
「ケビンさん、ありがとうございます!」
「気にせんでええ、そっちも気を付けや」
ケビンさんは正確な射撃で骸骨たちを倒していっている、更に接近されても仕込み刃で迎撃するという遠距離も近距離もどちらもこなす高い技量を持っているようだ。
(……敵には回したくないな)
何か隠しているのかもしれないが味方なら頼もしいな、今は存分に頼りにさせてもらおう。
「ギギ……」
骸骨たちは俺達を倒せないと分かるとそのうちの一体が壁を推すような動作を取る。すると壁の一部が引っ込んで辺りに地響きが
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