第三十二話 泳いだ後でその七
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「最初は何も知らなくてね」
「勉強してわかって」
「それでやったり使ってたりしてるとね」
「慣れていくのね」
「そうでしょ」
「まあそうよね」
留奈はサンドイッチを食べつつ応えた、見ればかな恵と彼女と富美子はパンで一華と理虹は弁当である。理虹の弁当は日の丸弁当に鶏肉を煮て味付けをしたものとほうれん草のおひたしそれにオレンジである。
「何でも勉強してやっていってね」
「慣れてくものなのね」
「あんたバレー部だけれどバレーもでしょ」
こう一華に言った。
「最初何も知らなくて練習すればでしょ」
「その分上手になるわ」
「そういうことよ、かな恵の言う通りにね」
「やっていったらなのね」
「それで慣れてくものよ」
「コンドームについても」
「ええ、私もまだ使ったことないけれどね」
留奈もこのことは同じだった。
「ついでに言えば買ってもよ」
「いないのね」
「そうなの」
これがというのだ。
「というかあんただけでしょ、買ったの」
「私も買ったわよ」
富美子が言ってきた、焼きそばパンを食べつつ。
「昨日ね」
「富美子も買ったの」
「家に帰って自分の机になおそうと思ったら落としてね」
富美子は苦い顔で留奈に話した。
「そこでお姉ちゃんがお部屋に入ってね」
「富美子のお姉ちゃんっていつもそんなタイミングで出ない?」
「そうかもね、それでね」
「お姉ちゃんにコンドーム見られたのね」
「そうしたらお姉ちゃんふーーん、だったわ」
「それで終わり?」
「何も言わないで私から漫画借りてね」
そうしてというのだ。
「自分のお部屋に帰ったわ」
「そうだったの」
「それだけだったけれど」
「気まずかったのね」
「かなりね」
実際にという返事だった。
「これがね」
「そうよね、やっぱり」
「いや、本当にね」
「それはまずったわね」
「滅茶苦茶恥ずかしかったわ」
気まずくかつというのだ。
「あの時は」
「私も気をつけないとね」
理虹は自分の弁当を食べつつ思って言った。
「買った時は」
「実加ちゃんに見付からない様に?」
「ええ、あの娘美奈代さんと違って騒がしいから」
理虹は一華に話した。
「だからね」
「あの娘お喋りだしね」
「何でも喋るでしょ」
「隠さずにね」
「そうした娘だからね」
「あの娘には見付からない様になのね」
「しないとね」
こう言うのだった。
「本当にね」
「見付かったらまずいわね、あの娘には」
「流石にあの娘も持ってないでしょうしね」
「中学生では持ってないでしょ」
「そうよね」
「使ってたら怖いから」
そのコンドームをというのだ。
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