第145話
[7/20]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、作戦も無事に成功させることもできたよ。」
「いえ、わたくしは”参謀”を任せられた身として当然の事を行ったまでですし、先日の大戦を一人も死者を出すことなく乗り越える事ができたのはわたくしの指揮だけではありませんわ。わたくしと共に指揮を執っていたベアトリースの指揮能力もそうですが敵軍を畏怖させ、戦友達をの士気を高める程の彼女自身の戦闘能力、そしてフォルデ大佐達各部隊長達の一騎当千に値する働きあってこそですわ。」
リィンに感謝されたルシエルは謙遜した態度で答えた。
「それでもルシエルには感謝しているよ。えっと……話は変わるけど、セシリア教官からこの戦争が終結した後の君を含めた灰獅子隊に加わった天使達がメンフィルに正式に所属する話を教えてもらったのだが……」
「……なるほど。リィン将軍はわたくし達が貴方の”家臣”になる事について聞きに来られたのですね?」
気まずそうな表情を浮かべて自分を見つめて呟いたリィンの言葉を聞いてリィンが何の為に自分に話しかけてきたかを察したルシエルは静かな笑みを浮かべてリィンを見つめて確認した。
「ああ。俺はてっきり、戦後君達は君達がこの世界に転位する前の場所――――――”イムニス山脈”だったか。君達の”天使の使命”を果たす為にもそこに帰還するのだと思っていたのだけど……」
「確かに当初はその未来を考えていました。――――――ですが改めて考えてみたのです。”今のわたくし達はメイヴィスレイン様達イムニスでの使命を実行している天使達にとってはもはや同胞ではないのではないか”と。」
「その”メイヴィスレイン”という人物……いや、天使はもしかしてルシエルの上司とかか……?」
「はい。”力天使”メイヴィスレイン様はわたくし達やレジーニアのように”イムニス山脈”での”使命”を命じられている天使の軍団を統率する指揮官の立場に当たる御方です。」
「つまりは司令官クラスの天使か……という事はレジーニアにとっても上司にあたる天使でもあるのか……」
「ええ。まあ、レジーニアはリィン将軍もご存じの通りリィン将軍の”守護天使”としての務めもそうですが、自身の興味と研究――――――いえ、”欲”を満たす事が最優先という考えの為、メイヴィスレイン様達への未練は一片の欠片も残っていませんが。」
「ハハ……それで、ルシエル達がそのメイヴィスレインさんという天使を含めた君達が元々いた場所の天使達にとっては同胞ではない”ってどういう事だ?」
自分の質問に同意した後呆れた表情で答えたルシエルの言葉を聞いてレジーニアを思い浮かべたリィンは冷や汗をかいて苦笑した後質問を続けた。
「リィン将軍もご存じのように、わたくし達”天使”にとって”魔族”とは”決して相容れる事はない存在でした。”ですがこ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ