第145話
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隊の部隊長達のように、正式に君の配下になる件を聞いたようだな。」
「……それで何を聞きたいのですか?」
リィンの質問内容を聞いたアイネスは少しの間考え込んだ後心当たりを思い出し、デュバリィは静かな表情を浮かべてリィンに訊ね返した。
「それは勿論サンドロット卿に仕えている貴女達が戦争が終わって平和になった後もサンドロット卿の下へと戻らず、エーデルガルト達と共に俺を支える事を決めた理由についてです。戦後貴女達は武人としての高みを更に高める為にサンドロット卿の下で更なる研鑽を積むのだと思っていたのですが……」
「まあ、私達の事をある程度知ったのなら、普通はそう考えるわよね。」
「我らが新たな道を選んだ理由の一つとしては、魔道軍将殿が我らに提案した”我らの役割”が我らにとって性に合う”役割”だからというのもある。」
リィンの問いかけと推測を聞いたエンネアは苦笑し、アイネスがリィンの問いかけに答え
「へ……教官が貴女達に示した貴女達――――――”鉄機隊の役割”というのは一体……」
アイネスの答えを聞いて呆けた声を出したリィンは戸惑いの表情で質問を続けた。
「一言で表すなら”世直し”ですわ。」
「”世直し”……?」
デュバリィの答えを聞いたリィンは首を傾げた。
「山郷であるユミルが故郷の貴方なら知っているでしょうけど、都会から離れて暮らしている人々の集落は都会と比べると様々な問題があるわ。――――――特に遊撃士協会の支部が配備されていない事は治安的な意味でも重大な問題なのは知っているでしょう?」
「ええ。特に集落で生活する人々に害を為す魔獣の討伐もそうですが、猟兵崩れや野盗等と言った”賊”による襲撃への対策ですね。」
「うむ。そして魔道軍将殿が示した”我らの役割”というのは、我らがゼムリア側のメンフィルの領土内にある辺境を巡り、そこに住む人々が困っている出来事を解決する――――――要するに”Z組”や”特務支援課”と同じ遊撃士の真似事のようなものだ。」
「ただし、私達は原則”国家権力”に干渉できない遊撃士達と違って、”国家権力を悪用する愚か者達を成敗する権限”を与えられる事になっていますわ。」
「その”遊撃士達と違って国家権力を悪用する愚か者達を成敗する権限”とは一体……?」
アイネスの説明の後に答えたデュバリィの説明を聞いて新たな疑問が出て来たリィンは首を傾げて続きを促した。
「”違法行為”――――――例えば領民への虐待もそうですが、過度な税の取り立てによって領民達の暮らしを貧困状態に陥らせる等と言った所謂”悪徳領主”や”悪徳代官”をメンフィル皇家や政府に代わり、成敗する事ですわ。逮捕は当然として、対象者があまりにも悪質かつ外道である
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