第145話
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ェゴールに指示をしたその時
「――――――”リィン・シュバルツァー様。”メンフィル帝国の逆鱗に触れた事で本来ならば”エレボニアという国が消滅”、もしくは”メンフィル帝国の属国化”する”盤面”しか見えていなかったエレボニアが敗戦国の立場でありながら国として存続できる事やエレボニアにとっては相当穏便な内容の要求を実行する事で、メンフィル帝国に我が国が犯した様々な愚行を許して頂けるのもリィン様。エレボニアを救う為にメンフィル帝国軍で戦果を挙げ続けた貴方様のお陰です。エレボニアの全国民と、そして恐れ多くはありますがアルノール皇家に代わり、お礼の言葉を申し上げます。――――――本当にありがとうございます。」
ミュゼはその場で正座をしてリィンを見上げて答えた後頭を深く下げた。
「!ミュゼ…………――――――頭を上げて立ってくれ。メンフィル帝国がエレボニアを許したのはエレボニアを救う為にこの戦争で成り上がった俺の件以外にも色々と思惑があるから、次期カイエン公爵家の当主である君自らが俺にそこまでしてまでお礼を言う必要はないさ。」
「ふふっ、御謙遜を。メンフィル帝国もそうですが、クロスベル帝国も戦争でエレボニアに勝利したにも関わらず、肝心のエレボニアの領土併合をあそこまで妥協したのも間違いなくエレボニアを救う為に連合側で戦果を挙げ続けたリィン将軍への配慮も含まれていますわ。」
ミュゼの行動に驚いたリィンは静かな表情で立ち上がるように促した後指摘し、リィンの指摘に対してミュゼは苦笑しながら答えた。
「ハハ、気を遣ってくれてありがとう。――――――そういえば、今日の陛下達との会議の時にも君に言われたが、そろそろ君の俺への想いに応えるかどうかに対する答えるいい機会だな。」
「え。」
苦笑した後表情を引き締めて口にしたリィンの言葉を聞いたミュゼは呆けた声を出してリィンを見つめた。
「ミュゼ――――――いや、ミルディーヌ公女殿。既に多くの女性達と共に将来を歩む事を決めている俺で本当にいいのであれば、貴女の俺への想い、喜んで応えさせてください。」
対するリィンは決意の表情を浮かべてミュゼの自分への想いに応える事を口にし
「……………………な、な、な……何を考えていらっしゃるんですか!?す、既にリィン様と共に将来を歩む事を決めている方はそれこそ片手の指では足りない筈……しかも、姫様も含めて皆さんそれぞれ女性として素晴らしい魅力の持ち主……そ、それなのにどうして――――――どうしてこんな質の悪い小娘の戯言を本気にされているんですかっ!?」
(ミュゼさん……)
(常に自身の想定通りの行動や態度でいる彼女らしくない取り乱しようですね……)
(うふふ、計算高い女の子程、予想外の事態になると普通の女の子以上
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