227 病殺の殺戮者、アンドリュー
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かよ子との通信を終えた長山にさりが問答する。
「長山君、かよちゃんの杖が取られたって!?」
「うん・・・」
(そんな、杯も杖も取られた・・・。つ、次は、私の番・・・!?)
さりは四つの異世界の最上位の道具のうち、戦争主義の世界にある一つ・剣は取り返す事はできたものの、安藤りえが持つ杯が奪われその所有者も行方不明、そして実家の隣に住む山田かよ子の杖も奪われてしまったとなると残るは取り返したばかりの剣か自分の持つ護符。まず自身が集中的に狙われるのではないかと懸念していた。
「羽柴さり、もしかして次はお主の番と恐れを感じているのか?」
同行している清正がさりの顔色を窺った。
「うん・・・」
「確かに気がかりでしょうね・・・。私も必死で援護致します!」
テレーズは祖母から受け継いだ宝剣を見せながら言った。
「ありがとう」
「俺達も全力で守るたい!」
「私も!」
尾藤も、もと子も、さき子も同調した。
「うん、ありがとう!」
その時、皆の通信機が鳴る。
『こちらフローレンス。本部守備班の皆様、大変です!赤軍および敵の世界の人間が護符を狙いに本部へ侵攻しています!中央から東への経路を通っています。迎撃の準備をお願い致します!!』
さりはその報告を受けて顔が青ざめた。
「りょ、了解!!長山君、眼鏡でその敵の場所を見れる?」
「は、はい、やってみるよ!」
長山は遠くを索敵する。さきこのルビーも光る。敵はすぐに見つかった。
「いた!向こうの方にいるよ!それに向こうで守備している人達が襲われそうになっている!」
「ええ!?行きましょう!!」
さりは護符の能力で飛行機を出し、皆を乗せて離陸した。
(私の護符まで取られてたまるかっての!!)
さりは自ら援護に行くのは捨て身であると解っていたが、それでも自分の世界から来た人をこの地で見殺しにしたくないという気持ちもあって出向く事に戸惑いはなかった。
平和主義の世界で東側よりも中央寄りの領土にて三人の男性がその区画の守護に当たっていた。一人はトランペットを持つ男、本山こういち。もう一人はギターを持つ長岡ゆきひろ、そして太鼓を持つ吹山たつお。まるで音楽バンドのような集団だった。彼らは以前、アンヌとか言う王妃と赤軍の丸岡修が異世界の最上位の道具である護符を奪おうとした時に援護に行った事があり、フローレンスからの連絡を受けてまた護符の所有者が襲撃される可能性がある事に懸念を示していた。
「おい、また護符が狙われるってよ!?」
「またあの人助けにいかないとヤバいんじゃね?」
その時、上空から何かが飛んできた。
「何だあれ!?」
「飛行機だ!!」
その時、飛行機から何かが噴射された。ミサイルだった。
「げ!俺達を殺す気かよ!?」
「返り討ちにするぞ!!
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