魅力的なもの
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」
鼻を触り、血が止まった事を確認しながらティミーが呟く。
「ティミーさん…男として当然なのでは?」
「ウルフ君…ちょっと君は染まりすぎだぞ!」
「じゃぁ聞きますが、もしあの老人がアルルやリュリュさんの姿で、同じ事をしているのを見たら、ティミーさんは今と同じ心境で居られますか?」
この時ティミーが、どちらの女性で想像したかは分からない…
しかしウルフの言葉を聞き拳を握り締める。
「俺は、マリーの姿で同じ事をしているのを見つけたら、間違いなく殺してますね!リュカさんはよく我慢したと思いますよ」
流石のティミーも反論出来ない…
彼も同じ思いに到達したのだ。
その日の夜…
今度こそ『祠の牢獄』へ向けて出港した船の中。
夕食も済ませ、食堂で雑談に花を咲かせていると、アルルがリュカに近付き話しかけてきた。
「リュカさん…お願いがあります」
「……何?…ティミーじゃ物足りないから、僕に今晩の相手を頼むとか?」
(ビュン!)
凄まじいスピードで、アルルがリュカの頭上に剣を振り下ろす…
しかしリュカは難無く剣を摘み防御する。
「違うに決まってるでしょ!」
「分かってて言ってるんだから、こう言う危ない事はしないでよ!」
背中の鞘に剣を収め、話を再開する。
「その…変化の杖を使わせて下さい…」
「………何に使うの?」
「知りたい事があるんです…今ここで、リュカさんの前で使用しますから…」
「……………まぁ、アルルなら変な事には使わないだろうし…」
そう言うと、懐から変化の杖を取り出しアルルに手渡した。
「ありがとう!」
アルルは変化の杖を受け取ると、マリーの側に近寄り杖を渡す。
「ねぇマリーちゃん…この杖を使ってリュリュさんに変化して見せてよ」
「え!?な、何を急に!?」
食堂にいた皆が驚くアルルの発言!
だがリュカだけは楽しそうに眺めている。
「だって知りたいじゃない!自分の彼氏の初恋の相手が、どんな容姿なのかを…それにきっとティミーはまだ惚れてるし…」
「ア、アルル!僕は「いいの!アナタの所為ではないの…私が覚悟を決めたいだけなんだから!」
慌てて立ち上がり、アルルの元へ近付くティミーを手で制し、再度マリーへ向き直る。
「本当にいいの?きっと後悔するわよ…リュリュお姉ちゃんは、凄く美人なのよ!」
「私は…戦う相手を知っておきたいの!スライムなのか…ベホマスライムなのか…分からないとこっちのスタンスも決まらないでしょ!」
アルルは笑いながらウィンクする…ティミーは幸せ者だ!
「じゃ、使うわよ…アルルさん、諦めないでね!少なくとも、リュリュお姉ちゃんは兄ちゃんに恋愛感情は0だから!」
コクリと力強く頷くアルル。
そしてマリーはリュリュの姿をイメージし、
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