226 作戦の中断、そして移行
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す。それでは剣を置く部屋に案内いたします」
「ありがとう」
三人は二人の少女に連れて行かれた部屋に入る。
「ここは・・・?」
そこには戦争主義の世界の本部とは異なる四つの道具の置き場のような装置があった。その装置はテーブルのようなもので、剣、護符、杯、そして杖の四つがピッタリ収まるような枠があり、四つの引き出しがあった。
「剣の置き場はこちらです」
「ああ」
三河口は持っていた剣を置いた。装置は特に何も起きなかった。
「三河口健様でしたか。そういえば貴方はフローレンス様とイマヌエル様からある手紙を受け取っていましたよね?」
「ああ、これの事か」
三河口は出発前にフローレンスから貰った手紙を出した。
「もしかして俺だけの『道具』を作り出す為の装置なのか」
「左様でございます。本来ならば杖の所有者と杯の所有者、そして護符の所有者を一旦こちらに呼び戻してその道具を作り出す予定だったのですが・・・」
「杖の所有者・山田かよ子様は杖を奪われたという報告を受けたほか、杯の所有者・安藤りえ様も敵の人間に囚われている状態となっています。道具の作成が先送りになってしまった事をお詫び申し上げます」
「君達が謝る事はないよ。おかげで次の目的ができたからね」
「ところでフローレンスとイマヌエルはどうしたんだ?」
湘木が質問した。
「今、手が離せない状態となっています。その為私ハンナとこのアンネが代理で応対させていただきました」
「そうか、ありがとう」
「これから貴方方はどうされる予定ですか?」
「そうだな・・・」
(もしかしたら杖を取り返しに行くかも?そうしたら大野君に会えるかもしれないわあ・・・)
冬田はときめかせた。
「三河口、お前の従姉と相談した方がいいんじゃねえのか?」
「そうしよう」
三河口は通信機を取り出した。ゆりに繋ぐ。
「こちら三河口健。ゆりちゃん、剣を本部に届け終わりました」
『お疲れ様』
「ところで俺や湘木に次にやって欲しい事がありましたらお願い致します」
『そうね、杖が取られたって情報聞いたけど、杖を取りに行ってもいいし、私達と一緒に来ても、あり達の所行ってもいいわ』
「解りました。湘木とも相談して決めます」
『じゃあね、健ちゃん、応援してるよ』
従弟思いのゆりの言葉で通話は締め括られた。
「さて、湘木、お前はやりたい事はあるか?」
「全部やりてえところだが、杖を取りに行った方がいいんじゃねえか?」
(やったあ!!)
冬田は目を光らせた。
「そうだな。おい」
三河口は冬田の方に向く。
「大野君に会えると思って舞い上がるなよ」
「わ、解ったわよお・・・」
冬田は圧を掛けられた。
「よし、行くか」
三人は休息する事なく部屋を出た。
「行ってらっしゃいませ
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