225 杖を奪われた怒り
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いといたのお?」
まる子は呆気にとられた。
(ったく、何だったんだ?)
大野は冬田からの連絡に変に思った。
冬田は大野への寂しさで通信機で連絡を取ろうとしていたのだが、三河口に通信機を取り上げられていた。
「どこの映画かドラマの真似してんだ?!そんな私情の為に通信機を使うな!頭の中が大野君でいっぱいなら元の世界に帰れ!あるいはここで蹴落とすぞ!」
「ご、ごめんなさあい、もうしないわよお・・・!!」
冬田は泣きながら謝った。
「もうよせよ、三河口。冬田だってもう反省してるぜ」
湘木がその場を収めようとした。
「ああ、だが、どうだか。出発の時からずっと大野君の事ばかり考えてるみたいだったからな・・・。兎に角俺達は本部へ急ぐぞ。折角剣をここまで持って来れたんだからな」
かよ子達は追走劇を続ける。今までにないほど羽根を高速に飛ばした。
「ヴラド3世!」
「追いついて来たか!」
ヴラド3世は槍をかよ子達に向けた。
「同じ手が通用するか!」
椎名が波を出して串刺しの槍を押し流した。
「杖を・・・、返して!!」
かよ子は何か怒りが込みあがる。今まで以上にない怒りを感じていた。以前にも入鹿という人間に杖を奪われた事があったが、その時は怒りよりも焦りが募っていた。その時、先程椎名が押し流した槍がヴラド3世を攻撃していた。
「何だ、山田かよ子のあの凄まじい怒りは・・・。もしかして杖を奪われて取り返したいという気持ちから異能の能力が爆発しているのか!?」
次郎長はかよ子の状態を推察した。ヴラド3世は自身の吸血能力で槍を吸収して無力化させた。
「無駄な事を・・・!!」
しかし、ヴラド3世はその場で動かなくなった。かよ子の羽根がヴラド3世に追いついた。
(な、なんだ、この身体の硬直は・・・!?)
「杖はどこ・・・!?」
「う・・・」
ヴラド3世は自身の身体を空気に溶け込ませようとしたが、効かなかった。かよ子はヴラド3世に掴みかかる。
「どこなの!?言わないと、承知しないよ!!」
「つ、杖は・・・、赤軍のあいつが、持って行った・・・」
「・・・え!?」
「あやつがか!貴様、たたっ斬る!」
「効くかよ・・・」
ヴラド3世は自身の吸収能力で次郎長や石松の刀、大政の槍やその他の皆の能力を吸収しようとする。しかし、なぜかできない。
「な、なぜだ、なぜできん!?」
ヴラド3世はその近くにいる杖の所有者がいた。
(この小娘が封じているのか・・・!?ならこの小娘の能力を吸収し・・・)
その時、次郎長がヴラド3世の首を撥ねた。
「終わりだ!」
「な・・・」
「私が杖を取られてどれだけ怒ってるか、解る・・・!?」
かよ子の武装の能力でヴラド3世の
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