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2月になって、いちごの大学の個別試験が終わった時、お母さんが
「すぐり 今年も、成人式無かったので、用意もしてなかったんだけど・・あなた せめて 写真だけでも、撮っておけばー お嫁に行ったら、振袖も着られなくなるんだよ 二十歳の記念よ」
あの人にしては、珍しいことを言うなと思ったのだけど、穣一郎さんとも相談して、稲村ミクさんの紹介してくれた貸衣裳のお店を訪ねた。
穣一郎さんも一緒に来てくれて、私は、悩んだ末、白地に薄〜いピンクの桜が満開にあしらってあるシンプルなものを選んでいた。
終わって、カニクリームコロッケがおいしからって、穣一郎に連れて行ってもらって、繁華街から少し、離れたラブホテルへ・・入った。
「すぐり 久しぶりだよ 我慢できないよ もう」
「わたしも ずーと ほしかった ねえ めちゃめちゃにしてね いいから・・」
そり場で私は、服を脱がされて、ベッドに手をつかされて、後ろから愛撫されていった。
多分、外は暗くなっているだろう、私は腕枕をしてもらいながら、
「ねぇ 私 幸せよ こんな風に愛してもらえて さっきは、少し、恥ずかしいことさせられたけど」
「そうか すぐりも夢中になっていて 可愛かったよ」
「やだー いわないで・・ 私 もう あなただけが頼りなのよ あのね 私ね いちごから 教えられたのよ お母さんは、女ひとりで私達を育ててきてくれたんだから、きっと、私達の知らない苦労があったのよと だから、まだ若いんだし、男の人を頼っても責められないよって あの子 私なんかより、ずーと、賢くて優しいわ」
「それは、ちがうよ すぐりがいちごちゃんのことを、ずーと、見守っていたから優しい女の子になってきたんだよ 僕は、そんなすぐりに魅かれたんだ」
「ありがとう 私 あなたにずーとついていくからね」
と、私は、又、上に乗っかるようにして、せがんでいっていた。やっぱり、私はあの人の娘なんだわ、同じように・・。
数年前は、こんなこと考えられなかった。不潔なとさえ思っていた。私は、本当に穣一郎さんを愛しているんだろうか・・。身体を捧げてから、あの人の優しさに頼るようになって・・当たり前のように抱かれるようになった。無理やりにでもなかったけど、強引だった。でも、それでも愛しているんだと自分に言い聞かせていた。
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