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あいつの女ということに強引にさせられて
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 その年も、クリスマスを迎えて、工場もお店のほうも大忙しだった。特に、大判の鶏唐揚げも新しく出していたから、直ぐに、人気商品になっていた。クリスマスが終わったと思ったら、直ぐに、年末を迎えて、又、売れ行きも好調で、お店は元旦、2日とお休みしていたが、工場は元旦の午前中まで就業して、お休みは2日の日だけだった。だから、私も、しばらくの間、穣一郎さんのマンションにも行けず、2日の日も彼の実家に誘われていたが、休養のため、ずーと家でゴロゴロして寝ていた。

 お母さんは、元旦はお休みだったけど、2日から仕事に行くと言っていた。いちごは、いつ寝ているのかもわからないぐらい机に向かっていた。寝たかと思うと、数時間後には机に向かっていた。

「いちご もっと 寝なきゃー 身体こわすよ」

「うん 大丈夫 眠くなんないものー」と、言ういちごの顔は少し、むくんできているような気がしてきた。

「あのさー あのー 近くの神社にでも、合格祈願にいこうか? あんた 冬休みになってから、一歩も家から出てないんじゃぁない? 少し、歩こうよー」

「ううん いいの ウチ 神頼みしない 信じられるのは、自分だけだからね」

「なんか 乗り移ってる? ・・・あのーさ 慎吾君 帰って来るんじゃぁないの? 会った?」

「ううん 向こうも 連絡してこないものー いいの! ウチのことなんて、どうでもいいのよ きっと」

「あのさー 聞いていい? 京大受けるんでシヨ?」

「・・・迷ってる・・受かんないかもしれないし・・」

「いちご・・大丈夫よ いちごなら」

「お姉ちゃん なんで、そんな簡単に言うのよー ウチだって 頑張ってるつもりだけど 他の人も、もっと、必死なのよ それに、勝つかどうかわかんないじゃぁない もう 少し ほっといてよー」

「ごめん いちご あのー お姉ちゃん なんか、果物買ってくるね 他に、食べたいものある?」

「・・・お姉ちゃん・・ ごめんね 少し、イライラしてた 冷やし中華 食べたい」

「えっ そんなの売ってるかなー あぁ いいや 売ってなかったら、作ってあげるね すこし、寝ればー 帰ってきたら、起こしてあげるから」

「うん お姉ちゃんが作ってくれるほうがいいなぁー 寝て、待ってる」

「わかった おいしいの作るからね」と、私は、買い物に出たけど、やっぱり、いちごは京大は半分あきらめてるような気がしていた。そうすると、どこを受験するのだろう。もしかすると、あの子 受験だけして・・進学しない気なんじゃぁないだろか。学費なんかのことを気にして・・いちごってそういう子なんだ。人に迷惑を掛けるのも、自分さえ我慢すればいいんだと思い込む子なんだ。

 でも、私は、自分に言い聞かせていた。いちごが言っていたよ
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