第70話 怪盗紳士
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フを刺そうとするがわたしは動じなかった。なぜなら……
「なにっ!」
ブルブランが持っていたナイフは銃弾によって弾かれた。
「フフッ、真打登場だね」
「オリビエ!」
そう、ラウラと同じでオリビエも来てくれていたことが分かっていたからだ。
「私のナイフを打ち落とすとは……君は何者だ?」
「僕の名はオリビエ・レンハイム。美しさを追求する美の探求者さ」
「ほう、この私を前にして美の探求者を名乗るとは身のほど知らずだな」
「フフッ、それはこちらのセリフさ。様子を伺っていた時に話を聞いていたけど君はリィン君に魅了された者だと言っていたが……僕から言わせてもらえれば3流もいい所だよ」
「なんだと?」
オリビエとブルブランは何だかよく分からない言い合いを始めた。
「リィン君は主人公なんて呼ばれる存在じゃないさ。優しくて傷つくと分かっていてもそれでも誰かの為に行動してしまう……そんなどこにでもいるただの少年だ。例え異能の力を持っていたとしてもね」
「何を言っている……彼は英雄になるべくして生まれた存在だ。そして英雄とは他人とは違う素質を持つ者だけがなれる一握りの存在、彼はサーガとなる存在なのだ。実際に彼は私に様々な物語を見せてくれた、ただの凡人がそのような輝きを放てるわけがない」
「リィン君はそんな強い存在じゃないよ、一人じゃ直に傷ついてしまう脆い存在……でも助けたいと思ってしまう愛しい子なのさ、だから僕はリィン君を見守りたいって思ったんだよ。僕だけじゃなくフィ―君やラウラ君、エステル君にクローゼ君……個人で差はあれどリィン君の力になりたいって思わせる何かを持っているのがリィン君の魅力なのさ。そう、リィン君の魅力とは『愛』だ!」
「ッ!?」
「他人のために体を張ることが出来るリィン君だからこそ僕達も力になりたいと思える……それこそまさに愛、それがリィン君の輝きだよ」
オリビエ……やっぱり貴方は良い人だよ。まだ数か月の付き合いでしかないのにそこまでリィンの事を想ってくれるなんて……
決めた、わたしはオリビエを信じるよ。例え帝国のスパイでもオリビエはわたしの仲間だよ。
「……フフッ、まさかこんなところで美をめぐる好敵手に出会えるとは思ってもいなかったよ。オリビエ・レンハイムと言ったね、君に敬意を表して私も名乗ろう!執行者NO.X《怪盗紳士》ブルブラン……この名を覚えておきたまえ」
「ならば僕も改めて名乗ろう。僕の名はオリビエ・レンハイム、愛を求めて旅する漂白の詩人にして狩人さ」
なんか変な友情を結んだみたいだね、リィンとシャーリィみたいな関係かな?
ブルブランは高速で装置の元に行くとゴスペルを取り外した。
「こんなに愉
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