第百二十三話 黄蓋、策を見破るのことその八
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「けど一人一人よりこうして何人かまとめて吹き飛ばしてるし」
「ならそれで満足するべきなの?」
「それしかない」
楽進の言葉は真面目なままだった。
「では地道にだ」
「ほな地道に派手にや!」
「頑張るの!」
二人は楽進を中央に置き三人でだ。まとめて技を出し。
敵を次々と倒していく。そうしたのだ。
誰もが奮闘していた。そしてだ。
八神はだ。アッシュの面々を前にして言うのだった。
「貴様等のことは忘れていない」
「ああ、力が戻ったんだ」
「そうなのだな」
「見ての通りだ」
こう返す八神だった。その鋭い目で。
「それは戻っている。それならだ」
「俺達を倒す」
「そうするつもりか」
「俺は受けた仕打ちは忘れはしない」
アッシュの者達を見ながら言っていく。
「では覚悟はいいな」
「よし、じゃあやろうか」
「こちらも楽しませてもらう」
八神はアッシュの者達と戦う。その戦いは彼等だけでなくだ。
神楽もだ。ゲーニッツを前にしていた。そしてだ。
彼に対してだ。緊張している面持ちで告げる。
「今度こそ。貴方は私が」
「封じるというのですね」
「ええ。姉さんの仇」
左手を前に出した独特の構えでの言葉だった。
「それを今」
「それはもう果たされたと思いますが」
「いえ、あの時は貴方は逃げたわ」
「天に召されたことによってですか」
「だから今度こそ」
それでだというのだ。神楽も意地を見せる。
「貴方を封じます」
「いいでしょう。それではです」
神楽に対してだ。ゲーニッツは竜巻を繰り出してきた。
「そこですか?」
神楽はその竜巻をかわしだ。それが合図になりだ。
彼等の闘いもはじまる。オロチの闘いが。
そしてオロチの闘いはそれだけではなくだった。
草薙、二階堂、大門はだ。それぞれクリス、シェルミー、そして社と対峙していた。夜の港の中でだ。彼等は対峙していたのである。
その対峙の中でだ。まずは社が言った。
「何ていうか因縁の対決だな」
「うむ、確かにな」
大門が厳しい声で彼の言葉に頷く。
「わしの地震の力に貴殿の大地の力か」
「ああ。ここでもそれだな」
「そうなのよね。私の雷に」
「俺だな」
二階堂はシェルミーを見据えていた。
「俺とあんたも結構以上に因縁があるからな」
「同じ雷としてね」
「運命か」
「そういうやつか?」
大門と二階堂はここでこう言った。
「我等がそれぞれ同じ力の持ち主と戦うのは」
「そういうやつっていうのか」
「まあそうだろうな」
「それもね」
大門と二階堂の緊張した面持ちに対してだ。社とシェルミーは明るい。
そしてその明るさにだ。社は不敵な笑みを加えて告げた。
「じゃあやるか、金メダリストさんよ
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