第二千三十六話 木には登れない
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第二千三十六話 木には登れない
ネコ科の生きものは木登りが得意です、それで猫も木に登ったりします。ですが狸はといいますと。
「ああ、イヌ科だったな」
「狸も狐もな」
イギリスもフランスもこのことに気付きました。
「だから木には登れないか」
「そうなんだな」
「キノボリキツネなんて狐もいるけれどな」
「基本は登れないな」
「イヌ科の生きものはそうで」
「狸もだな」
二国は木を前にして登ることなく根っこの穴に入った狸を見て言います。
「木に登るかっていえば」
「そんな風に見えてもしないか」
「このことも覚えておくか」
「ああ、狐とそこは一緒だってな」
「そういえば日本ってネコ科の大型の種類いないな」
ここでイギリスはこのことを思い出しました。
「だから何かに襲われて木に登って逃げる話結構ないか?」
「童話とかじゃそうだな」
フランスはイギリスの指摘に頷きました。
狐もそうですが狸は木に登ることが出来ません、イヌ科の生きものであるのでそうしたことは無理なのです。
第二千三十六話 完
2022・8・14
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