第三十一話 しっかりした人その十四
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「今度ね」
「そうなるのね」
「お子さんも教会に入って」
「教会の娘さんになるのね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「よかったけれどね」
「それでもそれまでが大変だったのね」
理虹はどうかという顔で述べた。
「そうだったのね」
「ええ、だから妊娠しない為にもよ」
「下手な露出が避けるべきね」
「自分から襲われる様なことはね」
「そうね、成海っちとはまだそうしたことは物凄く早いし」
かな恵がまた話した。
「するにも妊娠しない様に」
「襲われたらそんな状況じゃないでしょ」
「成海っちならゴム使ってくれるでしょうけれど」
「着け方知らなかったら?」
富美子はかな恵にかなり率直に問うた。
「その場合は?」
「かなりまずいわね」
「あんたも知らないでしょ」
「まだね」
「そうした場合も考えてね」
「迂闊なことはしないことね」
「最初からね、あと着け方は」
コンドームのそれはというのだ。
「私達もちゃんとね」
「知っておくことね」
「恥ずかしいとかいやらしいとかじゃないってお姉ちゃんに言われたわ」
「コンドームの着け方も」
「妊娠しないで済むし性病も防げるから」
こうしたことがあるからだというのだ。
「知識としてね」
「身に着けておくことね」
「そう、さもないとね」
「妊娠したりね」
一華も言った。
「性病になったり」
「エイズになりたくないでしょ」
「絶対にね」
富美子にそれはと返した。
「それは」
「梅毒や淋病もでしょ」
「エイズより梅毒の方が嫌かも」
一華はかなり真剣に述べた。
「正直言って」
「梅毒になったら大変よ」
富美子は怖い感じの顔になって話した。
「身体中に斑点や瘡蓋やできもの出て痒くなってお鼻も落ちて」
「身体腐ってくのよね」
「髪の毛抜けて頭も脊髄もやられてね」
「死んでいくのよね」
「耳が聞こえなくなったりおかしくもなるのよ」
我が祖国で知られているチェコの作曲家スメタナは梅毒で耳が聞こえなくなり発狂して亡くなっている、偉大な作曲家の晩年はそうしたものだったのだ。
「エイズより嫌なのもね」
「私がそう思うのも」
「当然よ、それえ梅毒にならない為にもね」
「コンドームのことは知っておくことね」
「そう、あらかじめ持っておいてね」
そうしてというのだ。
「着け方もね」
「知っておくことね」
「いざという時に備えて」
「そのいざという時は来ないんじゃなくて」
「誰でもあることだから」
その可能性はあるというのだ。
「常によ」
「備えておくことね」
「自分でね、とはいっても私もまだ着け方知らないから」
「そうなの、あんたも」
「それで持ってもいないわ」
それもまだだとい
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