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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
始まりの章-世界は終わった、しかし物語はここから始まる-
探偵はBARにいる
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ゃい探偵さん。」
BARである。
探偵にBARはつきものなのだ。
ドアを開けるとカランカランとベルがなり、カウンターでグラスを磨いていた初老の男性がこちらに顔を向け軽く挨拶をする。
彼はサーヴァントであり、名前はジェームズ・モリアーティ。
1.5部で裏切ってくるジジイその1で有名なアラフィフのサーヴァントだ。
「今日は何をご所望だネ?」
「いつもの。」
「あー、ブドウジュースだったね…。」
俺はキメ顔でそう言うと、モリアーティは呆れながらもカクテルグラスにブドウジュースを注ぎ、俺の前へ置いた。
「マスター。何か耳寄りな情報はあるかい?」
さて、探偵がBARに来る目的と言えばひとつ。
情報収集だ。
ここ、BAR『蜘蛛の糸』には様々な界隈の者達が集まる。
危険な雰囲気の漂うこの場所には、表や裏の世界のあらゆる情報が行き来しているのだ。
え、なに?おっきー連れてこないのかって?
あいつ今部屋でゲームしてるよ。
それにこんな危険な場所に連れてけるかバカ。
「最近はやはり…妙な薬が出回っていてネ…なんでもサーヴァントの所有権を奪える薬、だそうだ。」
「なんだって…?」
と、モリアーティが何やら怪しい情報を話し出したでは無いか。
「サーヴァントに飲ませれば即マスターとの縁が切れ、全く知らない者と繋がるらしい。」
「んなもんがあんのかよ…。」
「キミもテレビくらいは見るだろう?最近世を騒がせているアレだ。」
そう言われ、俺は飯の最中に見たニュース番組を思い出す。
相次いでいるらしいサーヴァント強奪事件。
まさかその薬が絡んでいる……?
わーやだ。なんかきな臭い気がしてきたぞ。
俺依頼請け負うのはいいけど大きな事件に巻き込まれんのは嫌なんだけど。
「あとは…そうだね。マキくんに聞いてみるのが1番だろう。おーいマキくーん!!」
そう言い、モリアーティさんは彼女の名前を呼ぶ。
そうしてやってきたのは俺より背の高い、このBARではあんまりにも場違いな着物をまとい、艶やかな髪で右目隠し妖艶な雰囲気を漂わせている長身でとても美人で性格もよく、このBAR『蜘蛛の糸』の看板娘こと
「あ、探偵さん!来てたんですね!」
マキさんだ。
「こんにちはマキさん。今日もお綺麗ですね」(イケボ)
「もう!褒めても何も出ませんし安くもしませんよ。」
花魁スタイルに着崩した着物から出た肩が実にセクシーだ。
さらに時々着物の裾からのぞくムチムチかつ長い御御足も眼福である。
ちなみにフルネームはクズシロ・マキ。
それ以上は教えてくれなかった。
しかし謎の多い方がミステリアスでセクシーだ。マキさんの魅力にますます磨きがかかるというもの。たまんねぇなおい。
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