第二章
[8]前話
「中々揃わないわね」
「そうよね」
二匹でテーブルに向かい合って座りながら遊びつつお話します。
「六面ところか一面もね」
「揃うかなって思ったら揃わなくて」
「余計にややこしい感じになって」
「全然揃わないね」
「どうしたら揃うのかしら」
二匹共必死にキューブを動かしています、ですが。
二匹共全く揃いません、動かせば動かすだけ変な感じになっています。もう六色が六面で一体どうすればここまでモザイクな感じになるか不思議な位になりました。
それでも二匹でずっとしていますとお母さんのタビタさんがお買いものから帰ってきました、そうして二匹に言ってきました。
「あんた達もうすぐ晩ご飯よ」
「今から晩ご飯作るの」
「そうするのね」
「ええ、今日は鱈のムニエルと蕪と人参と玉葱のシチューよ」
この二つだというのです。
「林檎も買ってきたわよ」
「えっ、林檎買ってくれたの」
「そうなの」
林檎と聞いてです、二匹は笑顔になりました。実は最近二匹共林檎が好きになっているからです。
「それじゃあ晩ご飯のデザートにね」
「食べさせて」
「そうしなさい、じゃあお母さん今から作るからね」
「お手伝いするわ」
「そうするわ」
二匹から申し出ました。
「そうしたら早く食べられるし」
「そうするわね」
「ええ、じゃあお兄ちゃんも起こして皆でやって」
そうしてとです、タビタさんはお母さんとして応えました。
「お父さんが帰ったらね」
「皆で食べましょう」
「そうしましょう」
二匹で笑顔で応えてでした。
早速お昼寝をしていたトムを起こして皆でお料理をしました。タビタさんは三匹共まだ子供なので簡単なことをしてもらってです。
お料理を作ってお父さんがお仕事から帰って来ると皆で食べました、その頃にはもう二つのルービックキューブは二匹の手にはなくてもう何が何だかわからない色の配置になってお部屋の隅のおもちゃ箱に戻っていました。そのキューブ、トムのそれも含めた三個のそれが元の奇麗な六つの配色に戻ったのはたまたま見付けたお父さんが遊んだ時のことでした。
子猫達のお話 完
2021・10・27
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ