暁 〜小説投稿サイト〜
フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第8章 冥府の門編
第35話 虚化
[4/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ッとヒビが入る。そのヒビを見て、目を見開いた6人であったが、更にそのヒビが節々の白い鎧のようなものにも広がっていく。直後、仮面や鎧は激しく音を立てて砕け散り、アレンの素顔が、身体が露になる。
仮面がはがれたアレンの左目に生気はなく、右目は閉じられていた。アレンはゆっくりとその身体を前向きに倒していく。
「ッ!アレン!!」
倒れこむアレンを見て、一番近くにいたエルザが、抱きしめるようにして受け止める。他の5人も、そんなエルザとアレンの元へと駆け寄る。
エルザは、アレンを抱きしめ、体勢を整えると、すぐさまアレンの胸元へと耳を摺り寄せる。そして、耳に神経を集中させてある音を探る。
―ドクンッー
エルザが探していた音は、幸運にも耳に届く。
「ッ…生きている…」
エルザの声に、他の5人も涙を流してアレンへと駆け寄った。

ウルキオラとの戦闘を行っていたヒノエやミノト達は、一方的な蹂躙とはならず、かろうじて戦闘にはなっていた。だが、ほぼ全力で戦闘に当たっていたヒノエ達は、すでに息絶え絶えと言った様子で、苦悶の表情を浮かべていた。
「もう限界か?」
「はぁ…はぁ…」
戦闘の疲れを感じさせないウルキオラの発言に、フェアリーテイルのメンバーは驚きを隠せなかった。
「くっ…ここまでとは…」
「はい、姉さま…。予想以上です…」
ヒノエとミノトが悪態を付くようにウルキオラを見つめる。
「くそっ…剣すら抜かずに…」
「遊んでるってわけか…」
ジェラールとリオンも、ウルキオラの余裕のある立ち振る舞いに言葉を吐き捨てる。
「まさか、全力だとおもったか?哀れなことだ…ッ!」
ウルキオラはフェアリーテイルのメンバーを挑発するような発言をするが、何かを察したように後ろを振り返る。その様子に、皆が怪訝な表情を浮かべる。
「…とりあえずは成功か…だが…」
『…ギュオオオ…』
ウルキオラが呟くと同時に、聞きなれない叫び声が響く。加えて、圧倒的で邪悪な魔力のオーラがヒノエ達の元に届く。その様相に、皆が冷や汗を流しながら驚きを口にする。
「なんだ…この叫び声…それに魔力は…」
「この魔力…まさか…」
「アレン…さん…?」
ラクサス、ウルティア、ルーシィ狼狽したように言葉を発した。
「どうやら、虚化が完了したようだな…」
ウルキオラの言葉に、ヒノエ達はひどく怯えた様子を見せる。
「だが、制御できずに暴走しているな…」
ラクサスは、ウルキオラの言葉を噛みしめながらゆっくりと立ち上がる。
「そこをどけ…ウルキオラ…」
ラクサスは、一刻も早くアレンの元へと向かおうとウルキオラに言葉を放った。
「…どかせてみろ…」
そんな思いを感じ取ったウルキオラは、それを遮るようにして口を開く。
ラクサスとウルキオラは、睨みあうようにして佇む。少し遅れて
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ