第七十一話 詰所の中その二
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「それで僕は幸せですから」
「それでだね」
「今日もお邪魔させてもらいました」
「ゆっくりしていってね」
「そうさせてもらいます」
新一君は次郎さんに笑顔で応えました。
「今日も」
「千里ちゃんも何かと教えてね」
「そこでまた私なんですよね」
ついつい首を傾げさせてしまいました。
「本当に」
「だって阿波野君だとね」
「私ですか?」
「そうなってきてるから」
「全く。去年からなんですよね」
まだその頃は高校生でした。
「私新一君と何かと一緒なんですよね」
「お引き寄せだよね」
「そうですね、何でか」
本当にです。
「新一君と一緒で」
「いや、何かと助かっています」
「私は助かってないから」
いつもの調子の新一君にも言いました、少しむっとして。
「全然ね」
「じゃあ僕で出来ることなら助け合いで」
「そこまでいいわよ。それで今日はどうしたの?」
「はい、実は詰所のことで」
こう私に行ってきました。
「聞きたいことがありまして」
「ここのこと?」
「はい、ここ七階建てですよね」
「地下もあるから八階になるわね」
地下が食堂になっています、あとそちらにお風呂場もあります。お風呂場は他の大教会の詰所のお風呂場があと二つあります。
「そうなるわ」
「そうですよね」
「ええ、それがどうかしたの?」
「実は僕あまり知らないんですよ」
こう私に言ってきました。
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