第六十二話 命の大切さその十
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「もうね」
「お顔に出て」
「そんなことする人はね」
「物凄く悪い人相になってるのね」
「時には若くして出てるわ」
人相にというのだ。
「碌でもない生き方がね」
「それでわかるのね」
「だから人相の悪い人はよ」
「こうした場合でもなのね」
「関わったら駄目よ」
こう娘に話した。
「最初からね、間違って付き合っても」
「そんな人ってわかったら」
「離れなさい」
「更正しようとか考えないの」
「出来ればすべきでも」
難しい顔でだった、咲に話した。
「世の中どんな教えでも救われない人もいるのよ」
「人間性が酷過ぎて?」
「そうよ、マイナスの人は一点のことも出来ないし」
それでというのだ。
「わからないものよ」
「人間性があまりにも酷いと」
「そうよ、人間として底を割っていて」
それでというのだ。
「どうしようもない位酷いとね」
「どんな教えでもなのね」
「どれだけ素晴らしい宗教や哲学を教えても」
「どれだけ素晴らしい人に会っても」
「その言葉にもまともに触れないで」
そうなってというのだ。
「無視するかかえって反発して」
「救われないのね」
「そうなるのよ」
「それでそんな人はなの」
「何をしても無駄だから」
それ故にというのだ。
「もうね」
「離れるだけね」
「そうよ、世の中残念だけれど」
「そうした人もいるのね」
「人間救われるにもね」
そうなるにもというのだ。
「ある程度の心が必要なのよ」
「救われるだけの」
「信仰とか心構えとか優しさとか」
「そうしたのがないとなのね」
「まともにお話聞かない人が救われるか」
「耳に入らない、心に届かないで」
「あまつさえ聞いたこと変に捉えて」
そうしてというのだ。
「かえって反発して悪口ばかり言う様ならね」
「救われないのね」
「お寺に修行に入って」
例えばとだ、母は咲に話した。
「仏様の教えを考えずにお寺の檀家制度とか観光にするのが間違ってるとか言ったら駄目でしょ」
「そんなことどうでもよくない?」
咲も話を聞いて言った。
「お寺に」
「そうしたことを言ってもね」
「そうでしょ、お寺で大事なのって」
「仏様の教えでしょ」
「そんなこと言ってもね」
例えそうしてもというのだ。
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