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ドリトル先生のダイヤモンド婚式 
第六幕その八

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「まともなトレーニングも出来なくなって」
「余計に育たたなくなってね、選手が」
「トレーナーの人も減って」
「故障する人がどんどん出て」
「寮まで酷くなってね」 
「もうどうしようもなくなってね」
「コーチもなり手がいなくなって」
 そちらも悪くなってというのです。
「それでよ」
「今に至るね」
「もう何もなくなって」 
 そうしてというのです。
「あの通りよ」
「最弱球団になったね」
「毎年百敗以上なんてね」 
 そこまで弱くなると、というのです。
「どうしようもないわ」
「そうだね」
「ちなみにお二人がお若い時はね」
「強かったね」
「結婚する前の二十年代後半は圧倒的でね」
「毎年日本一だったね」
「その後西鉄には負けたけれどね」
 このチームにはです、今の西武ライオンズでその頃の本拠地は九州の平和台球場にあって物凄く強かったのです。
「それでもね」
「強かったね」
「それで結婚されてからは」
「王さんと長嶋さんがいて」
「そしてね」 
 二人でというのです。
「滅茶苦茶強かったのよ」
「九連覇だね」
「そうだったのがね」
「今やああだね」
「奢る平家は久しからずよ」
 お静さんはきっぱりと言いました。
「まさにね」
「ああなるね」
「平家は滅んでね」
「そうだね」
「私平家は嫌いじゃないけれどね」
 それでもというのです。
「福原にいたし」
「そうなんだね、僕もね」
「平家は嫌いじゃないのね」
「平家物語では悪役だけれどね」
「特に清盛さんね」
「物凄い悪人とされているけれど」
 それでもというのです。
「実は家族も家臣も大切にするね」
「いい人だったの」
「身分の低い人達が寒い時外に震えていたら」
 その時はというのです。
「部屋の中に入る様に言ったりね」
「優しい人だったのね」
「しかも戦上手で頭が切れて政治力もある」
「凄い人だったの」
「そうなんだ」
「実際の清盛さんは違うのね」
「それはお静さんも聞いてないかな、九尾の狐さん達に」
 先生はお静さんに尋ねました。
「どうかな」
「そういえばその頃からの人達は悪く言わないわ」
 その清盛さんをというのです。
「全くね」
「そうだね」
「逆に頼朝さんをね」
 清盛さんの敵で平家を滅ぼしたこの人をというのです。
「悪く言うわ」
「あの人はだね」
「全くいいことを言わないわ」 
 そうだというのです。
「本当にね」
「というか頼朝さんって絶対に悪い人だよ」
 ダブダブは少し怒った感じで言いました。
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