第五百五話 温泉も楽しみその二
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「こうして羽根を伸ばせる」
「そうなんですね」
「実にいい」
「というか普段から好き勝手にやってるだろ」
郁美が見る限りそうだった。
「それで暴走した時にな」
「隊長がか」
「止めるんだろ」
「それが怖いのだ、私が少し派手な水着を選んでもだ」
「いや、あれ紐だったから派手どころじゃないだろ」
「その時もアイアンクローだったな」
「笑顔で駄目だよ、でな」
郁美もその現場を見ていた、それで言えた。
「大人しい水着選ばさせられたな」
「そうだ、あれこそが」
「隊長さんなんだな」
「あの人だけが私を止められるのだ」
またこう言った。
「恐ろしい人だがその隊長がおられない」
「延び延び出来るか」
「うむ、ここは大いに羽根を伸ばそう」
「隊長さんは真面目だしね」
あいが言ってきた。
「女湯に入ることもしないしね」
「これがヘルメスさんとかならわからないわよ」
まいも言ってきた。
「和真さんもね」
「女湯に来そうな人っているけれど」
みいも言う。
「石動さんは確かに違うわ」
「何か女湯に来る人って狙ってなくても」
霧子も言った。
「不可抗力で来るのよね」
「あれはもう才能よ」
恭子も言うことだった。
「そうした子達はね」
「リッツは来てもいいけれどね」
リッツは余裕の笑みで述べた。
「やっぱり来たら困る人が多いわよね」
「来たら只じゃおかから」
エルナは本気で言った。
「私だって見られるのは嫌だから」
「しかし今は大丈夫だ」
斎子は言い切った。
「隊長は男湯だ」
「あそこに絶対にいるよな」
杏子もその通りだと答えた。
「あの人はな」
「だから言える、そして好きなこともだ」
「出来るな」
「こんないいことはない、羽根を伸ばせるしな」
「普段から羽根を伸ばして好きなことをしていませんか?」
珠雫はどうかという目で述べた。
「斎子さんは」
「しかし行き過ぎたらどうなっている」
「その時は、ですね」
珠雫も否定しなかった。
「石動さんが何処からともなく来られて」
「アイアンクローだな」
「まさにお約束の展開ですね」
「そのお約束がないからだ」
だからだというのだ。
「いいのだ」
「行き過ぎた時のアイアンクローがないので」
「全く、隊長は優しい方だが」
「斎子さんには厳しいからね」
恋々も笑って言ってきた。
「暴走した時は」
「すぐに来てな」
「そうそう、そしてだからね」
「アイアンクローだからな」
「実際あの人の握力ってかなり強そうですよね」
そはらが見てもだった。
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