第69話 姫の恋
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、久しぶりだねーエステルちゃん」
「久しぶりね、ドロシー。一体何を写した……の……」
ドロシーはそう言うと持っていた写真をわたし達に見せてくれた。そこには夜のルーアンの空に浮かぶ白い影がハッキリと映っていた。
「これって心霊写真か?」
「バッチリ写ってるね。これはもう幽霊で間違いないかも……」
「い、いやぁもしかしたらオーバルカメラの故障かもしれないじゃない」
「そんなことないよー、整備もしたばかりだしレンズだって新しいのに変えたから間違いなく本物だよ」
「間違いだって事にしてよー!!」
「エステルちゃん怖いよ……」
がおーと怒るエステルにドロシーはビックリしていた。でもやっぱり白い影の正体は幽霊なのかな?
「た、大変だ!?ラングラング大橋の前でノーマン氏とポルトス氏の支持者たちがにらみ合いを始めたんだ!このままだと暴力沙汰に発展するかもしれない!」
「あんですって!?」
ギルドに一般人が入ってきて橋の前で喧嘩が起きそうだと教えてくれた。それを聞いたナイアルとドロシーは現場に向かった。
「流石記者、動きが早いね」
「一応私達も行こう、喧嘩になったらマズイからね」
「ええ、行きましょう」
流石に放っておけなかったので喧嘩が起きそうになっている場所に向かった。
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ラングラング大橋に向かうとそこには大勢の人間が言い争っていた。ノーマン氏とポルトス氏は比較的冷静だけど取り巻き達が凄い怒っていた。
どうやらノーマン氏側が白い影の騒動をポルトス氏側の勢力の仕業だと言いがかりを付けているみたいだね。言い争いは過熱していっていつ暴力事件になってもおかしくない状況だ。
「どうしよう、止めた方が良いのかな?」
「まだお互い言い争っているだけだしちょっと早いかもしれないね」
アネラスが止めた方が良いかと言うけどわたしは待ったをかけた。今は言い争っているだけだしこの段階で介入すると火に油を注いでしまうかもしれないしね。
「ただ橋の上ってのがアカンわ。直線になってるから人ごみで狭くなっとる」
「ええ、いざ喧嘩が始まったら海に落ちて怪我をしてしまう人も出そうですし場所だけでも移せないですかね?」
「それが良いね」
ケビンの言う通りこんな狭い橋の上ではケンカが始まったら止めるのは難しいね、リィンの提案にわたしは頷いた。
「もう我慢ならねえ!てめぇらみてえな貧弱な奴らが俺達に勝てると思うなよ!」
「そっちがその気ならこっちだって応戦するぞ!」
等々我慢の限界が来たのか取り巻きの人の一人が握り拳を作り威嚇する。それを見た相手側も戦闘態勢に入
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