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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第69話 姫の恋
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じゾンビにしちゃうんでしょ!?」
「それは小説の内容にしかすぎんと思うんやけど……とにかく一回その幽霊船に近づいてみんことには話が進まへんな」
「うう〜、ゾンビやだ〜……」


 余程嫌なのか凄い引き攣った顔でエステルは泣き言を言う。


「まあとにかく今は情報をギルドに伝えに行こう。話は其れからだよ」
「そうね、行きましょうか……」


 テンションの下がったエステルを引っ張ってわたし達はルーアンに戻った。


―――――――――

――――――

―――


「ただいま〜」
「お帰り、フィー」


 ギルドに変えるとリィンが迎えてくれた。先に帰っていたんだね。


「情報は得れたの?」
「ああ、白い影について話しを聞くことが出来たよ」
「そっか、こっちも収穫はあったよ。あと孤児院の子供たちがリィンにも会いたがってたよ」
「そうなのか?なら何処かで時間を作って会いに行かないとな」
「うん、そうしようね」


 リィンに孤児院の子供たちが会いたがっていたと話すと彼は時間を作って会いに行こうと言ったのでわたしも頷いた。


「そう言えば知らない人がいるけど……貴方は?」
「初めまして。俺は七曜教会に所属している巡回神父のケビンっちゅうもんですわ」
「あっ、これはご丁寧にありがとうございます。リィンと言います」


 リィンは初めて会うケビンとあいさつを交わした。


「もしかして以前フィーの力になってくれた神父の方ですか?その節は本当にありがとうございました」
「かまへんよ、神父として迷える人を導いただけですさかい。所でお兄さんはフィーちゃんのご家族ですか?」
「ん、恋人だよ」
「お、おいフィー!それはまだだろう!?」
「いずれそうなるから」
「なんや、フィーちゃんも隅に置けんなー」


 わたしはリィンの腕に抱き着いて恋人だというとリィンは慌ててしまった。そんな様子を見てケビンはニヤニヤと笑っていた。


「ところでエステルはどうしたんだ?なんだかテンションが低いけど……」
「ちょっとね。そういえばアネラスは?」
「姉弟子ならそっちでドロシーさんの取った写真を見てるよ」


 リィンが視線を向けた先には二人の男女がいた。あの人達って確か新聞記者のナイアルとドロシーだっけ。ルーアンに来ていたんだ。


「あれ?ナイアルじゃない、どうしてルーアンにいるの?」
「ようエステル、久しぶりだな。俺はドロシーと一緒に選挙について取材しにきたんだが……昨日ドロシーがある物を写真に収めたから情報提供をしにギルドを訪ねたって訳よ」
「ある物?」
「ああ、実際に見て見ろよ。おいドロシー、例の写真をエステル達に見せてやってくれ」
「はいはーい
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