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abnormal legend libiasan
本編
初代編
初代1

[2]次話
魔王軍により、人界の守護者と言われたテイトリオン公国が滅亡して5年。テイトリオン公女二人は僅かな手勢と、辺境最強と呼ばれた傭兵団に庇護されていた。

粗末な兵舎の一室

次々に入る報告を聞き、参謀の諸葛勤は手帳に素早くペンを走らせ指示を出していた。その横でエロ小説を読みながら、クッキーを貪るメガネ小僧が一人。クッキーの粉を机に散らかす小僧、彼こそが後に「栄光の天才軍師リバイア」と呼ばれる、ジョーカー傭兵団副長リバイアだ。

「すっげぇデカパイで美少女の嫁がほしいぉ」
「その美少女が30年後どうなるだろうな。乳が垂れているかもしれんぞ」
「勤ちゃん!なんで僕の夢を粉々にしたぉ!悪夢だぉ!」
「今日の報告書だ」

副長リバイアは諸葛勤から渡された書類をチラ見し、朱でいくつか書き込み返した。凄まじい速さで書類を書き上げる諸葛勤、千人規模の傭兵団一日分の作戦記録と明日の指示が僅か数分で終わる。テイトリオン公国の文官たちは仕事の速さ正確さにもう驚かない。リバイアと諸葛勤がまだ10代の少年だった5年前にも、同じことができたのだから。

「仮眠する。騎士団に報告だ」

諸葛勤は文官に報告書を渡し、机に伏した。
[2]次話


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