L2話 School Idol【偶像】を守る者
[1/8]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ここは10次元……最高位天使たちしか到達できぬ次元。
その玉座に座る者が1人???その側に付く6枚の翼を持つ天使も1人。
『ミハエル。』
「はっ……」
ミハエル???最高位天使の中で1番最初に生まれ、その忠誠心も一段と高く畏れ多い。
そんな彼がそばに侍っているのは、最高位天使【エルロード】の第二の親でもある神 ユオス。
彼は独り言のように呟く。
『魂が…目覚めたようですね。』
「???少し不憫とはいえ……貴方がそこまでする必要はなかったのでは?」
ミハエルは複雑そうに尋ね返す???彼は苦い経験があるようだ。
『君はコイントスを持ちかけられて……彼に知恵比べで負けていましたね。』
「私が知恵で負けることは必定。しかしそれに乗せられた私が愚かでした。」
『愚かではありません??その決断もまた、彼の謀略…君は負けるべくして負けたのですよ。』
ユオスは彼の責任感の強さを抑えようと、擁護する……が、何を思ったか、少し悲しい顔になってしまう。
『君たちエルロードは、私にとって実の弟たちであり…同時に力を与えた子どものような存在??その子どもたちも、ほとんどいなくなりました。』
「天帝様が我々と同じとは出過ぎておりましょう……」
『私もまた君たちより遥か前に、父上と母上から生まれた??母上の愛情の掛け方が異なっただけでしょう。私は君たちより自由であった……それだけのことです。」
ユオスはふと玉座から立ち上がり、今までにあったことを回顧する。
『私は悲しい。愛ゆえに抗い、結果として愛する者を失うとは……摂理ゆえ仕方ないと分かっていても哀れだ。』
「愛ゆえに神に逆らい、刃を向けるとは天使としてあってはならないこと………我が弟妹たちながら、恥ずかしいものです!」
『……』
ユオスは微笑みながら辺りを悠々と、飄々と歩く。
『確かに許されません……しかし、誰であろうともやり直せる。どんな魂も??滅することはありませんから。』
「しかしあの女の執着心は異常です。その狂愛が……あんなことになるとは。」
『ですが、彼らが決着をつけねば終わらないのですよ??父上もそう言っていました。』
「至高の父神さまが……」
天帝さまは……遠い目で上を見る????
『母上の狂気とも言える愛が、善も悪も生み出した……人間にとって善悪の判断など、無意味なことなのかもしれません。』
「………」
????※????
「これが俺の剣……か。」
見事現れた怪人を討ち果たし、幼馴染たちを守った速人。彼に握られた火炎のエンブレムのついた剣??火炎剣烈火がそれを現実だと物語っている。
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ