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八条学園騒動記
第六百六十六話 巨砲からその十二

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「こっちがどんな強いキャラを出してもな」
「そのキャラを倒すなら」
「例えば主役を死なせると後どうなる」
 その場合はというのだ。
「一体」
「お話それで終わりですね」
「それとも同じじゃ」
「敵をどうしても倒せないのなら」
「それが作者自身でな」
 その実はというのだ。
「果たしてどうする」
「そうですよね」
「だから無敵の敵はな」
「先生としてはですね」
「論外じゃ」
「倒せないと駄目ですね」
「左様、無敵の敵を出す創作者は失格じゃ」 
 その時点でというのだ。
「何とか倒せてこそじゃ」
「ストーリーが成り立ちますね」
「そうじゃ」
 博士はまた言い切った。
「終わらせることが出来ぬか」
「ふざけた倫理観も美学もないラスボスが主人公も誰も彼も皆殺しにして高笑いですね」
「それで終わりじゃ」
「ウエブ小説じゃ終わらせた時点で抗議のコメント殺到ですね」
「大炎上であるな」
「そうなります」
 野上君も言い切った。
「それが漫画でも同じです」
「世界を破滅させて終わりではな」
「本当に誰も拍手しないですね」
「揶揄の口笛どころかな」 
 それで済まずというのだ。
「石を投げられるわ」
「剃刀も来ますね」
「創作は必ず終わらせてじゃ」
 そうしてというのだ。
「ふざけた結末にはじゃ」
「しないことですね」
「災害が終わってこれから復興はよい」 
 その場合はというのだ。
「災害ものではな」
「本当に何時か終わるからな」
「どうしようもない相手のすることでも」
 またライゾウとタロが話した。
「災害は終わるからね」
「碌でもない被害が出ても」
「しかしそんな奴はそうはいかん」 
 倒せない悪意に満ちた敵はというのだ。
「だから普通の創作者は出さん」
「ゲームだともうゲーム自体成り立たないよな」
「ラスボス倒せないとね」
「そんなゲーム作ったら馬鹿だな」
「ゲームクリア出来ないからね」
 二匹もこう話した。
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