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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第122話:繋がりの形
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けどな」
「だって奏ちゃんったら話聞かずに出て行っちゃうんだもの」
緊急事態であった事は間違いないが、それにしたって新装備の説明をちゃんと聞かずに飛び出したのは問題だろう。その点は奏も反省しているのか、申し訳なさそうに頭を下げた。
「そこは、ゴメン。次からは気を付けるよ」
「よろしい。それで、ウィザード型ギアに関する注意点なんだけどね」
颯人の変身するウィザードに比べて、奏のウィザード型ギアは発動できる魔法の幅が広く自由度が高い。その分強力な攻撃も繰り出せるが、反面問題も当然抱えていた。
その最たるものが、魔力切れで強制的にギアが元の姿に戻ってしまうという事だろう。
「何度も言うけど、ウィザード型ギアは颯人君から奏ちゃんに流れ込んだ魔力を糧にしてるわ。でもそれは、逆に言えば奏ちゃんの中にある魔力が一定値を下回ると力を発揮できないという事なの。無暗に魔法使ったりしたら、あっと言う間にガス欠になってギアが元に戻っちゃうから注意してね?」
「分かってるって」
「ま、必要があれば補充するから心配すんなよ」
魔法の中には、他者に魔力を譲渡するプリーズと言う魔法がある。これを使えば颯人や他の魔法使いの魔力を奏に移す事が出来るので、奏のギアが抱える燃費問題は言うほど気にする事はないのかもしれない。
と、ここで突然了子が顎に手を当てて何事かを考えこむ。妙に真剣な表情で考え込むので、何か問題でもあったのかと奏は顔に緊張を走らせながら問い掛けた。
「ん〜……」
「どうした、了子さん? 何か問題でもあったか?」
「問題って言うか、一つ気になった事があって……」
「何が?」
「……ねぇ颯人君? 最近奏ちゃんに魔力補充した?」
了子の質問の意味が分からず颯人は目を瞬かせ、奏と了子を交互に見た。何しろ奏のギアが颯人からの魔力を力に換える事が出来ると知らされたのは奏と同じタイミングなのだ。そして魔法使いではない奏には、魔力が本来必要ない。自分から流れる魔力が奏を守るのに役立ったとは聞いたが、意識せずに流れ込む程度の魔力で十分だと分かっていたので態々補充などはしない。
だから何故了子がそんな事を聞いたのか、颯人は訳が分からなかった。
「そんな事した覚えはないけど……何で?」
「いやねぇ、確かに心象変化は成功した訳だけれど、想定よりも変化時の出力が高かったものだからね? アルドに聞いたら、奏ちゃんの中にかなりの量の魔力があった可能性があるって言われたのよ」
因みにこの部屋には今アルドも居て、奏のウィザード型ギアで得られたデータの整理に付き合っている。颯人と奏の視線が、黙って資料を整理しているアルドに向けられた。
その視線に気付いたのか、それとも話を聞いていたからかアルドは颯人達の事を見ず
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