今度は、きっと
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膝元といえる場所、命の大樹の優しいライトグリーンの燐光がよく見える所でジュイネは一人、眠れずに空を仰ぎ見ていた。
「????」
「───ジュイネ」
「ぁ、ベロニカ??」
「眠れないのね??あたしも何だか目が冴えちゃって」
ジュイネの隣にちょこんと座るベロニカ。
「そっか??」
「そういえばあんた??急に強くなったんじゃない? 魔物相手に全然遅れをとらないし、一人でほとんどやっつけちゃうくらいだし。その禍々しい大剣のお陰??なんて事はないわよね」
「違うよ、この剣はあくまで??うぅん、何でもない」
俯くジュイネを、ベロニカは不思議そうに見つめる。
「その大剣を持ってるから強いってわけでもなさそうね、なんていうか??随分頼もしくなったわ。ぼーっとしがちなたあんたとは大違いっていうか」
「そう、かな」
「????」
「????」
「さっきね??、セーニャと話してたのよ。約束してもらおうと思ったの、あたしの身に何かあっても??一人で生きていける事を」
「!」
「そしたらあの子、何て言ったと思う?『そんな約束、出来ません。お姉様が居なくなるなんて私、考えられませんわ』だって??」
「──────」
「ほんと、いつまで経ってもあの子ってば姉のあたしが居ないとダメなんだから??。勇者を守る使命を果たしたら、独り立ちしてほしいもんだわ」
「ベロニカとセーニャの、双賢の姉妹の使命って??勇者を守り導くこと、なんだよね」
「そうよ。───最悪、片方に何かあったとしても、もう一方があんたを守り抜くわ」
「??ダメだよ!」
「!?」
「二人、揃ってなきゃダメだ??片方が居なくなるなんてこと、あっちゃいけない??」
「ふふ、何よ??あんたもセーニャみたいな事言っちゃって。そんなにあたしが居なくなるのが嫌?」
「イヤだよ。??そもそも、どうして自分に何か起こる前提でセーニャに話したの」
「もしもの話でしょ、本気にしないでよ。このベロニカ様がそう簡単にやられますかっての。??ただ、何となくそんな気がしただけ。ダメね??何弱気になってるのかしら、あたしらしくないわ」
「セーニャは??ベロニカが、居なくても独り立ち出来るかもしれない??。けど、それはずっと先のことだよ。双賢の姉妹の使命を果たさないまま片方が居なくなるなんてこと??僕がさせない」
「あんた、何でそこまで??」
「ベロニカには、もう何度も僕は守ってもらってるよ。仲間のみんなにだってそうだ。だから今度は??今度こそ、僕がみんなを───ベロニカを、守
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