今度は、きっと
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の目を欺いておかないと。海底に??海底王国の目につく場所に───)
(あぁ??こういう事、だったのね。悪い予感が、当たってしまった。セーニャ??こんなに早く独り立ちさせちゃう事になったけど、あんたなら??大丈夫よね。とことん、面倒見てあげるって言ったのに??ごめんね、ジュイネ。いつかまた、巡り逢う事が出来たら、その時は??───)
?───柔らかな風が頬を撫ぜ、ジュイネは目を覚ます。
「??? ここは───」
?静寂に包まれた森の中、独り木の幹に背を持たれ掛け眠っていた事に気づくジュイネ。
(どこ、だっけ??。僕は、何を??。みんな、は???)
朧気にふと、目をやった先の地面に禍々しい大剣が突き刺さっているのを見つける。
(あれは??確か、魔王の───そうだ、僕は)
弾かれるようにして立ち上がった場所は、大切な仲間の一人がかつて、安らかに眠るように亡くなっていた静寂の森だった。
(もし、もし本当に時を遡れたのなら、彼女の墓は)
??地面に突き立っている魔王の剣以外に、墓石などは一つも見当たらなかった。
(戻れ、たはずだ??過去に。ここは聖地ラムダの、静寂の森??。六つのオーブを集め、命の大樹に向かう前の時間軸のはず)
(みんなは、大聖堂にいるんだろうか??)
ジュイネは禍々しい大剣を地面から抜き出し、背に装備して静寂の森から急ぎ大聖堂へと向かうその途中、ジュイネを目にしたラムダの里の女性の一人が声を掛けてくる。
「あら勇者様、静寂の森に居らしたのですか? 先程セーニャが探しに行った時は見当たらなかったそうですが??」
「仲間のみんなは??ベロニカは、どうしていますか?」
「皆さまは、命の大樹へと向かう前に大聖堂に集まっていたそうですが、急に勇者様が姿を消してしまったらしくて里外などに捜しに向かわれていますよ。ベロニカは、勇者様が早く見つかるようにと大聖堂で賢者セニカ様に祈っているようです」
「そう、ですか??ありがとうございます」
大聖堂の扉の前に来て、ジュイネは期待と不安で心臓が早鐘を打ちながらも扉をゆっくりと開け放ち、その向こうに天蓋から差し込む光を受け大聖堂中央にその小さな身体を跪かせ祈りを込めていたのは───
「セニカ様??どうかジュイネが、無事に見つかりますように。そして、私達はこれから命の大樹へと向かいます。私達双賢の姉妹の使命は、勇者を守り導く事??例えこの身が滅びようとも、ジュイネを守り抜きます。どうか、これからも私達を見守り下さいませ??」
「───ベロニカ」
「!? ジュイネ、あんたいつの間に??っ」
背を向けていた姿勢から
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