誓いの静寂の森
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。
「あははっ、お姉ちゃんこわーい! そんなんじゃおヨメさんになれないぞー!」
「余計なお世話よっ!? ───いいわ、もっと怖がらせてあげようかしら??《メラ》!!」
ジュイネには直接当てないように、脅かす程度に炎系呪文を放つベロニカ。
「うわぁっ?! ??なになに今の、ベロニカお姉ちゃんすごいね!」
逃げるのをやめ、駆け寄って来る。
「わざわざ返しに来てくれたのね〜ありがとっ」
ベロニカはジュイネの手元から赤帽子を取り返して頭に被り直す。
「ねぇねぇ、それどうやるのーっ?」
目をキラキラさせ見上げてくる様子が、ベロニカには可愛らしく思えた。
「どうやるって??元々あんたも使えるでしょ?」
「ぼくにも使えるの!? よーし、えっと??メラメラ!!」
両手を突き出し唱えてみるものの、何も起こらない。
「うーん、あんたもあたしと同じように魔力を奪われて子供の姿になっちゃったのかしらね??。それにしては、あたしの事覚えてないみたいだけど。不覚だわ??ジュイネを守るのがあたしの使命なのに、いつの間に悪い奴に子供の姿にされたのかしら。何されたか覚えてない?」
「わかんないよ??ぼく、テオおじいちゃんとエマと遊んでたんだけど、急に眠くなっちゃって??気がついたら、赤い帽子のお姉ちゃんが目の前にいたんだよ」
「テオおじいちゃんって、ジュイネの育てのおじいちゃんね??。エマって子は、幼なじみの女の子??。あんた、子供に戻ったんじゃなくて元々子供のジュイネなのかしら?」
「??? ベロニカお姉ちゃんの言ってること、よくわかんないよっ」
「あたしにもよく分かんないんだけどね、この状況??。夢でも見てるのかしら」
「───それぇっ!」
「ひゃっ!? ??いけない子ねぇ、年頃の女の子のスカートを捲るなんて。けど残念でしたー、中は短めのスパッツはいてるからしっかりガードしてるのよっ!」
ジュイネの両側のほっぺをむにゅっとつまむベロニカ。
「いひゃい、いひゃい??! ごえんやひゃーいっ」
「(ふふっ、子供の頃のジュイネってイタズラっ子みたいだけど、可愛いもんだわね。いつも見上げてたのに、あたしが子供の頃のジュイネを見下ろすなんてね。こういうのも悪くないわ)」
両側のほっぺをつまむのをやめ、今度は片手の人差し指でつんつんし出す。
「??あんたのほっぺ、ぷにぷにしてて可愛いわねぇ」
「むー、やめてよベロニカお姉ちゃんっ」
「ふくれっ面になると余計つんつんしたくなるわね??ていうか、あんたも子供姿のあたしのほっぺをつんつんした事あるじゃないの。ついそうしたくなるとか言って??そのお返しよっ」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ