恥ずかしき呪いの勇者
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「何だか色々込み上げて、涙が溢れてしまったんだ??散々見苦しいところを見せてごめん??」
「それだけお前は苦しい思いをしてきたのだろう、責められるものではない」
「うぅ、グレイグは優しいな??。さっきも僕の盾になってくれると言ってくれたし??」
ジュイネは顔を覆って嬉し泣きをする。
「泣くほどの事ではないだろう。俺にとってはこれまでの詫びでもあるし、勇者を守る盾となると決めたのは本当だからな」
「え、けどそれって??正式に僕の仲間になってくれるってことでもあるんだよね???」
「それが、どうした? まさか駄目だとは言うまいな」
「だって、言ったよね??僕の正式な仲間になると、“超恥ずかしい呪い”が伝染してしまうって」
「ぬ、そうだった??」
「戦闘中にあんなことやこんなことで恥ずかしくなって行動不能になっちゃうんだよ、それでも??僕の正式な仲間に、なってくれるのグレイグは」
「世界を救う勇者の盾となると誓った事に嘘偽りはない。超恥ずかしい呪い如きでこのデルカダールの猛将、グレイグが屈する訳がないだろう」
「あぁ??なんて心強いんだろう。こうなったらグレイグがどんな超恥ずかしい呪いの症状に見舞われるか見てみないことには??恥ずかしいっ」
「お前が恥ずかしがってどうする。??そういえばお前は、戦闘中の恥ずかしい呪いでなくても人に話しかけただけで恥ずかしくなるんだったか??。いずれその呪いを解く方法が見つかるといいのだが」
「そ、そうだね??戦闘中の仲間にも伝染しちゃうし、迷惑かけちゃうから??。生姜が無いからしょうがない、なんちゃって」
「??????」
「渾身のギャグが受けなかった! 恥ずかしいっ!!」
グレイグが正式な仲間になって最後の砦を出発し、勇者ゆかりの地とされるドゥーランダ山を目指す道中の魔物との戦闘にて。
「ひょえッ、顔に小さな虫がくっ付いて変な声が??は、恥ずかしいッ」
「(あ??、とうとうグレイグにも超恥ずかしい呪いの症状が出始めた。そういえば虫が苦手って言ってたっけ)」
「グレたりツッパっていた時期があったな??ハッ、急に何を思い出しているのだ俺は! 恥ずかしい??ッ」
「(グレイグがグレる??グレイグだけに??)」
「ソルティコで魚を食べすぎて腹を壊した事があった??あれは我ながら不甲斐なかったものだ??恥ずかしいッ」
「(よっぽど美味しかったのかな???)」
「マルティナ姫に虫が苦手なのを知られて笑われてしまったのを思い出した??懐かしいものだが同時に恥ずかしい??!!」
「(ふふ??何だか想像したらかわいい)」
「タカのツメをずっと武器だと思ってい
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