恥ずかしき呪いの勇者
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グレイグと共にゾンビ師団長撃破後。
「お前??戦闘中に顔を覆うとは何事だ」
「すっ、すす、すみましぇん??あっ、恥ずかしい??!」
「何故いちいち恥ずかしがるのだ??、今まで対峙してきた中でそのような反応はしていなかったはずだが」
グレイグは怒っているというより呆れているようだ。
「あ、あの時やその時は平気だったんだけど、この恥ずかしい症状は定期的にやってくるから??っ」
「恥ずかしい症状とは、何だ」
「だからその、人に話しかけるだとか、戦闘中に不意に襲ってくる恥ずかしい気持ち??それを“恥ずかしい呪い”って呼んでるんだけど」
「何だと??? そんな恥ずかしい呪いを患っていながらこれまでよく生き抜いてこれたものだな」
感心と呆れが入り混じっているグレイグ。
「そうなんだよね??って言ってもこれまで結構それのせいでピンチに陥ったけど??何せこの症状、仲間になってくれたみんなにも伝染してしまうものだから───」
「仲間にも伝染する、だと?」
「うん??場合によってはみんな恥ずかしがって行動不能になるから大変なんだ??それを僕達は、“超恥ずかしい呪い”って呼んでる」
「な、ならば先程お前と共闘した俺にも伝染したのか、その超恥ずかしい呪いとやらは」
「ううん、多分大丈夫だと思う。だって正式な仲間というわけじゃないし??」
「そうか??とにかく、王に戦況を報告せねばならん。お前も、来るか?」
「恥ずかしい??! なんて言ってる場合じゃないよね、付いてくよ??」
顔を覆いながら歩き出すジュイネ。
「(本当に大丈夫なのかこいつは??)」
デルカダール王に報告を終え、その際に新たな任務を言い渡され二人だけで魔物の巣窟と化したデルカダール城へ潜入する事に。
「????」
「デルカダール王の御前では平気だったようだな、恥ずかしい基準というのは何が違うのだ???」
「自分から話し掛けた時、かな。毎回じゃないけど偶に連続して恥ずかしい呪いの発作が出ることもあるよ??」
ジュイネは疲れた顔で述べる。
「一体その症状はいつから出始めたのだ」
「イシの村での、成人の儀を迎えた辺りからかな??。今まで何ともなかったはずなのに、人に話し掛けると時々猛烈に恥ずかしくなって、顔を覆ってしまうんだ??」
「成人の儀を迎えるにあたり、情緒が不安定になったのか??? それにしては成人の儀から大分経っているはずだろう、その呪いは克服出来ないのか?」
「うん??克服出来ないどころか仲間のみんなにまで伝染してしまう始末だし」
「これから二人だけで魔物の巣窟と化したデルカダール城に潜入するのは、無理があるので
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