溯る先に失い得るもの
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い」
「お前にしちゃあ似合わない大剣だな??いやまぁ、そんな事よりラムダの大聖堂に戻るか。ベロニカの奴も、あれでお前の事心配してるしな」
「(ベロニカ??───)」
聖地ラムダの大聖堂にて。
「???あっ、ジュイネ! 急にどこ行ってたのよ! これから始祖の森へ行って命の大樹に向かうって時に、呑気に里の外で散歩でもしてたわけっ?!」
「お姉様、落ち着いて下さい??! ジュイネ様はお昼寝をなさっていただけですわ?」
「セーニャ??あんたが荒野の地下迷宮で魔物の目も憚らず寝てたのを思い出すわね。あんた達のそのマイペースっぷり、ほんとそっくりだわっ」
「───ベロニカ、よく顔を見せて」
片膝をついて目線を合わせるジュイネ。
「え? な、何よいきなり。レディに対して失礼よ、顔をじろじろ見るなんて??」
「??よかった、いつものベロニカだ」
笑顔を向けたつもりが、逆にベロニカを心配させてしまったらしい。
「ちょ、ちょっと??何でそんな、泣きそうな顔してるのよ??調子、狂うわねっ。あたしはちゃんとここに居るわよ、だから安心なさいジュイネ」
「???うん」
───始祖の森、祭壇から命の大樹の元へ。その間ずっとジュイネの意識は朦朧としていた。
「(何だか??頭がずっとふわふわしてる??。この後、どうなるんだっけ───)」
「さぁジュイネよ、命の大樹が内包しておる剣を手にするのじゃ。勇者のお主ならば、出来るはず」
「うん??」
ロウに促され、命の大樹の魂に進み出るジュイネ。
「(命の大樹の蔦が解けて、勇者の剣に、すぐ手が届きそうだ??。けど、ここで手を伸ばしてしまったら)」
そこでジュイネはハッとした。
「(───っ! そうだ、この直後にホメロスが強力な闇の力を僕達に??。あの闇の力に対抗するには、この、魔王の剣で??!)」
「(ククク??悪魔の子ジュイネよ、あの方から賜った闇の力にひれ伏すが良い??!!)」
「───させるかっ!」
放たれた闇の力を魔王の剣で瞬時に相殺する。
「なッ???! 貴様、今何を───」
「!? てめぇホメロス! いつの間にオレ達をつけていやがった!」
「フン、尾行にも気付かぬドブネズミ共が??私の目的はジュイネただ一人!」
「そうはいかないわ!!」
マルティナがホメロスに飛び蹴りをかますが、難なく弾かれてしまう。
「はしたない真似をされるなマルティナ姫よ??貴女は私にとってこれから起こる大災の犠牲となる一人に過ぎないのだ!!」
強力な闇のオーラを放つホメロス。
「(させない??今度こそ僕の手でみんなを
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